2018年12月19日、ソフトバンクは東京証券取引所第1部への上場を果たした。ところが、公開直後に株価は急落、公開価格は1500円だったが初値は1463円、一時は1200円を割るところまで売り込まれた。ここまで評価を下げたのは数々の懸念材料が原因だ。

ソフトバンク上場の狙いとは

 12月19日、大手キャリア(電気通信事業者)の一角を占めるソフトバンクが東京証券取引所第1部に上場したが、今回の上場は、親会社のソフトバンクグループの戦略的な変化によるところが大きい。

 ソフトバンクグループの前身である旧ソフトバンクは、英ボーダフォンの携帯電話事業を買収して2006年に携帯電話事業に参入して以降、ウィルコムやイー・アクセス、米スプリントなど国内外の携帯電話関連事業者を傘下に収め、急速に事業を拡大してきた。

 しかしながら近年は、携帯電話市場の飽和によって以前のような成長が見込めなくなったため、2016年に大規模な投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を立ち上げて主体を投資事業へとシフトしている。グループとしては、上場させることでソフトバンクの独立性を高めると同時に、新たな投資に向けた資金(上場益)を手に入れる狙いがあったわけだ。

ソフトバンク上場の裏には、新たな投資のための資金を得るというグループのもくろみがあった。写真は2018年11月5日のソフトバンクグループ決算説明会より
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