菅義偉官房長官が携帯電話料金の引き下げに言及したことで、大手キャリア(電気通信事業者)の動向が注目されている。NTTドコモは2019年の春に、従来より2~4割ほど安くなる新料金プランを導入すると発表。一方でKDDI(au)は新規参入の楽天と提携し、通信だけでなく物流や決済などでも協力関係を結ぶことを表明した。

NTTドコモは新プランで料金引き下げ

 2018年8月、菅義偉官房長官が「携帯電話料金は4割程度引き下げる余地がある」と発言した。この発言を受ける形で、総務省が新しい有識者会議「モバイル市場の競争環境に関する研究会」を開催するなど、行政側の動きが再び活発化し始めたようだ。

 10月末から11月にかけては、大手キャリアが通信料に関する施策を相次いで打ち出した。最初に動きを見せたのはNTTドコモ。同社は10月31日の決算説明会で、2019年度第1四半期に新しい料金プランを導入し、携帯電話料金を2~4割程度引き下げると発表した。

ドコモは2018年10月31日の決算説明会で、新料金プランの導入による料金の引き下げを発表。新プランでは携帯電話料金が2~4割ほど安くなるという。写真は同説明会より
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 具体的な内容については明らかにされなかったが、同社の代表取締役社長である吉澤和弘氏が「分離プランを軸に検討している」と話したことから、端末購入補助がないプランが導入されるとみる向きは多い。

 吉澤氏は新料金プラン以外にもさまざまな顧客還元を実施するとしており、その規模も1年当たり4000億円とかなり大きなものになるとのこと。あくまで自主的に取り組んだものだと吉澤氏は説明するが、官房長官発言が少なからず影響しているのは間違いない。

ドコモは、端末購入補助が利用できない代わりに毎月1500円が割引になる「docomo with」を提供してきたが、その対象機種は限られている。新料金プランが分離プランを軸とするなら、端末を問わずに割引を受けられるかもしれない。写真は2017年5月24日のNTTドコモ新商品・新サービス発表会より
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