最近、地震や台風などによる大規模な自然災害が全国各地で相次いでいる。災害時に重要なライフラインの1つとなるのが携帯電話だが、災害時のネットワークインフラの動作については誤解も多いようだ。キャリアが大規模災害に備えて、どのような対策を用意しているのかを改めて解説しておきたい。

停電しても携帯電話がつながる仕組みとは

 自然災害が発生した際、重要なライフラインの1つとなるのが携帯電話網だ。被災地と連絡を取って無事を確認するといったコミュニケーション手段としてだけでなく、被害状況や避難所の情報を収集する上でも、携帯電話網は欠かせない。

 だが、北海道で発生した地震に起因する大規模な停電の際、「4時間で携帯電話がつながらなくなる」というデマが、インターネット上で拡散された。携帯電話業界に関わる筆者としては、こうした事象が起きてしまったことが残念でならない。そのようなデマが簡単に広まってしまったのは、キャリア(電気通信事業者)がどのような災害対策を用意しているのか、知らない人が多いためではないだろうか。

 筆者はこれまで、キャリアの災害対策に関して取材を重ねてきた。特に2011年の東日本大震災の経験から、キャリアは大規模災害に向けた対策を大幅に強化しており、そうした取り組みが自然災害に見舞われた関西地区、および北海道地区においても役立っている。

携帯電話網は重要なライフラインの1つとなっているだけに、大手キャリアはいざというときに備え、さまざまな対策を用意している。写真は2014年3月8日にKDDIが実施した、大規模災害を想定した復旧模擬訓練より
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