スマートフォンをより安価に利用できるとして、最近急速に人気が高まっているのが「ワイモバイル」や「UQ mobile」といった大手キャリアのサブブランドだ。料金はMVNOより高めながら、データ通信だけでなく通話サービスが充実しているため、存在感を高めている。

低価格と定額通話で人気のワイモバイル

 昨年からさまざまな議論が巻き起こっているスマートフォンの料金。昨年の総務省要請を受け、2月から大手キャリアが端末の実質0円販売を軒並み自粛した。しかし、既存の料金プランが安くなったわけではないので、むしろスマートフォンの利用料金は高くなっているのが現状だ。

 そこで最近は、より安価に利用できるMVNOのサービスが注目され、利用者が増えてきている。ただ、このMVNOも短期間に多数の事業者が参入したことで、ユーザーが混乱していることに加え、ブランド力やサポートが弱いこと、また、大手キャリアと比べて音声通話サービスの充実度が乏しいこともあり、利用者数は期待ほど大きく伸びているわけではない。

 そうした大手キャリアとMVNOの間を補う形で、急速に成長しているのがキャリアのサブブランドだ。これは、キャリアが低価格なサービスを別ブランドで展開することで、価格に敏感なユーザーを獲得しようという戦略だ。欧米のキャリアではよく見られるが、最近日本でもその動きが高まっている。

 サブブランドの代表例が、ソフトバンクの「ワイモバイル」だ。ワイモバイルは元々ソフトバンクとは別の企業だったが、昨年1月に合併し、現在はソフトバンクのサブブランドとして展開している。

 ワイモバイルが好調な理由は、安価な料金プランにある。高速通信容量が1GBのスマートフォン向け料金プラン「スマホプランS」は、10分間の無料通話300回分が付いて月額2980円で済む。3GBの「スマホプランM」で3980円、7GBの「スマホプランL」でも5980円と、大手キャリアの料金プランと比べてお得だ。

 さらにワイモバイルなら、これらの料金プランに月額1000円を追加することで、通話し放題になる「スーパーだれとでも定額」も利用できる。基本料だけを見ればMVNOより高額だ。しかし、一般的にMVNOの音声通話が従量制で高額なのに対し、ワイモバイルのMVNOのプランは、通話し放題も可能だ。価格だけでなく音声通話での安心感が高いことが、支持を得ている大きな理由となっているのだ。

ワイモバイルは月額2980円の「スマホプランS」で、高速通信容量1GB、かつ10分間の通話が300回無料で利用可能。価格の安さと音声通話のメリットで人気。写真は2014年7月17日のワイモバイル発表会より
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