長期間契約を縛るとして問題視されてきた、いわゆる“2年縛り”。それに対し、ソフトバンクとauが新たに、2年契約後は解除料がかからない割引施策を提示した。果たしてこれで2年縛りの問題は解消されるのだろうか。

無料の解除期間を2カ月に延長

 2015年に総務省の「ICTサービス安心・安全研究会」が実施した「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の取りまとめに基づき、大手キャリアは、料金値下げに向けたいくつかの要請を受けた。その結果、今年2月から、実質0円を割り込む価格で端末を販売することをキャリアが自粛。端末販売が急速に落ち込むなど大きな影響が出ている。

 だが、ICTサービス安心・安全研究会が求めていたのは、端末の過剰な割引販売の自粛だけではない。“2年縛り”に関しても改善を求めていたのだ。2年縛りとは、2年間の契約をする代わりに携帯電話料金を大幅に割り引く一方、途中で解約すると、高額な解除料を支払う必要があるというものだ。従って、今年は2年縛りに関しても、大きな動きが起きると見られていた。

 実際、今年に入ってから大手3キャリアは、2年縛りに関していくつかの動きを見せている。最初に動いたのは、NTTドコモだ。1月29日の決算説明会で加藤薫社長は、今年3月より、無料で解約できる期間を1カ月から2カ月に延長すると発表した。この施策にはau、ソフトバンクも追随していることから、今後2年経過後の解除期間は2カ月に延びることとなる。

 2年縛りのある割引や料金プランは、2年が経過した後に解約しようと思っても、無料で解約できる期間が1カ月しか設けられておらず、その期間を逃してしまうと、再び高額な解除料がかかる仕組みとなっていた。そのため、長期間ユーザーを縛る要因の1つとされていた。その対処策として、各キャリアは無料解除可能月をSMSなどで知らせる仕組みを導入しているが、総務省側は一層の改善を求めていた。そこで、キャリアは解除月を延ばすという新たな措置に出たのである。

NTTドコモの加藤社長は、他社に先駆けて2年縛りの解除可能月を2カ月に延ばすと発表した。写真は1月29日の2016年度第3四半期決算説明会より
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