この記事は「日経トレンディ」2017年3月号(2017年2月3日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 ろ過したての水をいつでも飲めるうえに、1L当たりわずか4.5円と経済的。ブリタが携帯型浄水ボトル「fill&go」を2月6日に発売する。

ブリタ「fill&go」
予想実売価格/本体1980円、カートリッジ3個入り1880円(各税別)
サイズ・重さ/幅74×高さ230×奥行き74mm・170g(カートリッジ除く)
容量/0.6L

 ドイツメーカーのブリタは、日本のポット型浄水器ではシェアトップ。これまでは自宅などで使う家庭用浄水器しか扱ってこなかったが、携帯型のために小型のカートリッジも新開発した。超微粒子活性炭500万個の集合体という「マイクロディスク カートリッジ」の重さはわずか7g。「活性炭の表面積はサッカー場約1面分に匹敵する」(ブリタ)といい、ろ過性能は十分高いとうたう。ちなみに、同社のポット型浄水器に使われているカートリッジ「マクストラ」の表面積は、サッカー場約6面分。下の表のようにろ過性能にも多少の差は見られる。

左が通常のカートリッジ(マクストラ)、右が新開発のマイクロディスク
左が通常のカートリッジ(マクストラ)、右が新開発のマイクロディスク

飲む直前にその都度ろ過される構造

 ろ過方法も家庭用浄水器とは異なる。これまでは、蛇口からポットに入れた水がそのままろ過される仕組みだったが、goは水を入れた段階ではろ過されない。飲み口の蓋にカートリッジが付いており、飲む直前にその都度ろ過される構造になっている。

 その理由は、水道水に含まれる塩素にある。塩素は水の品質を保つためには必要なもの。長時間持ち歩くことも予想される携帯用で先に塩素を抜いてしまうと、水の味が変わってしまう。これを避けるために、あえて飲む直前までろ過されない仕組みにしたという。

 飲むときに水がカートリッジを通り抜けるため、一般的な水筒とは異なり、やや吸う力が必要になる。ただ実際に試してみると、さほど力を入れずとも水が出てきて違和感はなかった。ゴクゴク飲みたいときでなければ特に不満は感じないだろう。

 先行して発売されている台湾では、「goは半年で計画比230%を達成するなど爆発的に売れた」(ブリタ)という。もともと知名度の高いブランドだけに、日本でもヒットする可能性は十分ありそうだ。

カートリッジは蓋の部分に取り付ける
カートリッジは蓋の部分に取り付ける
吸い口を引き出してから飲む
吸い口を引き出してから飲む
ブリタ「fill&serve」
予想実売価格/2980円(税別) ●サイズ・重さ/幅98×高さ290×奥行き98mm・385g(カートリッジ除く) ●容量/1.3L

水がたまると、2重構造の内側が見えなくなる
水がたまると、2重構造の内側が見えなくなる
カートリッジはgoと同じで、目盛りも付いている
カートリッジはgoと同じで、目盛りも付いている

(文/日経トレンディ編集部)

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