スピード写真で証明写真を撮り、不本意な顔写真を使うはめになった、という体験者は少なからずいるのではないでしょうか。
 今回は、デジタルカメラで証明写真用の顔写真を撮影し、写真と同じようにプリントするまでを見てみましょう。

(1)撮影する

 ほとんどの証明写真のサイズは数センチ角と小さいので、画面にそこそこの大きさに顔がきちんと写っていれば大丈夫です。とはいっても、少しだけコツ があります。

 まず、図1と図2を比べてみてください。どちらも明るい部屋で、白っぽい壁の前で撮ったもので、フラッシュは使っていません。でも、図2の方が小顔 に見えます。違いはズームを使ったか、使わなかったか、です。

 図1は、ズームをきかせないでカメラを持った人が被写体となる人に近寄って撮りました。図2は、ズームを半分ほどきかせて(部屋の広さからズームを 最大にできなかったため)、カメラを持った人が被写体となる人から離れて撮りました。

 ズームを使わない場合、多くのデジタルカメラでは、やや広角ぎみの画角(35mmフイルム換算の焦点距離で35mm相当)になります。広角の特徴と して、近くのものはより大きく写ります。顔写真を正面から撮ると、鼻のあたりが拡大され、目が離れ気味になります。この広角特有のゆがみは、臨場感や 楽しさを演出するときは便利ですが、証明写真としてはあまり使いたくない顔になってしまうのです。


図1 ズームを使わず、顔がほどほどに大きく撮れるよう近づいて撮りました。顔が広がってみえます。焦点 距離は、35mmフイルム換算で 36mm 相当です図2 少し離れて、ズームをきかせて撮りました35mmフイルム換算で 焦点距離は 70mm相当です。 向かって左に窓があり、右あごが暗くなるので、レフ版を使っています

 部屋が充分に明るくない場合は、フラッシュを使うことになります。しかし、フラッシュを使うと、フラッシュによる影ができてしまいます。そんな影を 消すときに便利なのが、もうひとつフラッシュを使い、壁に向けて発光させる方法です。影と同時に、壁の汚れなども白く飛ばせます。


図3 フラッシュのおかげで壁に影が出てしまいました。しかも、よく見ると顔の左側に壁の汚れも写っています 図4 人物の後ろにスレーブ発光するフラッシュを置き、壁に向かって発光させています