著作権問題は残るがゲーム実況などのUGCはウェルカムに

――そういう意味ではスクウェア・エニックスが提供する公式動画というものも、これから出てくるのですか。

松田氏: まあ、それは別の問題かもしれませんが、動画などを使うのは当たり前になってくると思います。我々にとって、積極的に禁止する理由はないですよね。逆にそれで盛り上がってくれれば、その方がいいわけなので。UGCとかMODなどと同じ発想ですね。ただ、著作権が絡まっている場合は難しい問題なのですが。日本でも「ニコ動」で映像を見せると話題になりますし、こういうゲームがあるんだ、ということをユーザーが紹介してくれるメリットもあることは認識しています。

 海外には「Twitch」という有名なゲームのストリーミングサービスがあります。「Twitch」でゲームプレーをストリーミング配信すると、世界中が盛り上がる。eスポーツなんかは典型的な例ですね。そういう時代が来たんだと思っています。あとは、それをどううまくゲームの要素として取り入れていくかが鍵です。PS4では動画をキャプチャーして、自分のプレーをお披露目する敷居がぐっと下がりましたから、結構面白いことができるんじゃないかと思っています。

我々ゲームのプロがどのような味付けをするか、ゲーム会社の本質が問われる時代になると、松田氏は話す
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――UGCやゲーム実況が流行るということは、ユーザー側に「主権」が移っているように思えます。著作権の問題とかもありますし、そういう流れに対して、困惑はなかったのでしょうか。

松田氏: ないと言えば、嘘になりますね。今はまだ想定できないような事態が、これから発生することもあるかもしれません。確かに難しいところはあるんですけど、ただ、世の中の流れとしては、そういう方向かなと思っています。

 その一方で、ゲーム開発のプロが作るバリューもあるわけです。例えばシネマティックなゲームを、同じように個人で作れるかというと、それは難しいですよね。そこに我々の価値がある。例えば同じUGCを作り出すにしても、我々がものすごくハイクオリティーに遊べるものを提供すれば、それだけで区別されるわけです。

 一般的に言うと、ゲーム開発の参入障壁は下がっています。特に、モバイルやPCのエリアでは開発ツールがたくさんあるので、個人であってもゲームを作れます。だからこそ、ゲームのプロがどのような味付けをするか、まさにゲーム会社の本質が問われるところじゃないですかね。個人と同じレベルで勝負というわけにはいかないと思います。