情報をうまく管理するにはアナログとデジタルの融合が不可欠――。「デジタル併用で力を発揮する手帳の選び方」企画の第3回。第1回はデザインフィル、第2回はハイタイドとマークスの注目商品を紹介したが、最終回となる今回は「『超』整理手帳」「ほぼ日手帳」など個性派手帳の注目商品を解説する。

講談社「『超』整理手帳 ロング」

「『超』整理手帳 ロング」(1980円)。ハードカバーの表紙にひとつながりの紙が貼り付けてあるだけのシンプルな手帳。色も1種類のみ
[画像のクリックで拡大表示]

 「『超』整理手帳」の新しいフォーマットが「『超』整理手帳 ロング」。1年分を1枚の紙にして蛇腹状に畳む形で、表は1年分の1ページ1週間ダイアリー、裏はメモ帳として使える。コンパクトに持ち歩き、必要な週を素早く確認できるこのフォーマットがデジタルとの併用を意識しているのは明らかで、こんなふうに画面を広げていくことはデジタルが苦手とする部分。ずっとつながったフォーマット自体はデジタルでも簡単にできるのだが、それを一覧することが画面サイズの制約でできないのだ。

 1年分を1枚で管理するというスタイル自体は特に新しいわけではなく、年間を通して長いスパンでビジネスを行う人向けにいくつか作られていたが、今回のアイテムのようにスリムでコンパクトなサイズのものは珍しい。さらに日付や週をまたぐ予定を書くために、週間予定を並列に並べて仕事の濃淡やアイデアのつながりを一覧するために紙をつないだというのが新しいところ。これは「超」整理手帳のメリットの1つだった「必要な週のペーパーだけを持ち歩く」というスタイルの否定でもあるのだが、必要な週の詳細な予定は「超」整理手帳よりもっとコンパクトに収まるスマートフォンに任せ、1年間を情報の塊として管理しようという発想に至ったのは慧眼。実際、バーチカル型手帳と同様、「超」整理手帳のスタイルはスケジュール管理アプリとエバーノートのようなクラウドサービスでほぼカバーできてしまう。しかし、紙の持つ機動性と一覧性は有用、といった発想から自然に出てきたものなのだろう。

 1年分を1枚につないだと聞くとちょっと大げさにも感じられるが、使ってみると普通に1ページ1週間の手帳として、1枚ずつがバラけていた従来の「超」整理手帳よりもむしろ使いやすい。「A4サイズで全てを管理する」という発想からペーパーレスの中での紙の手帳の方向へとシフトしたスタイルは、それが、普通にページをめくって使う見開きで2週間を一気に閲覧できる手帳として、汎用性が増しているのだ。

 中のリフィルの差し替えやカバーを用意する必要がない、オールインワンになった「超」整理手帳はそれだけで利用者のハードルを下げてくれたように感じる。だから、とてもスムーズに使い始められるし、週単位のスケジュールを俯瞰したいならスマートフォン以上の威力を発揮するといった具合に、利点がとても分かりやすい。この手帳を必要とするかしないかの判断がラクなのだ。従来の「超」整理手帳に魅力を感じながら、同じように使いにくさを感じていた人(筆者もその1人)には、ちょっと使ってみる価値があるかも知れない。そのくらい確実にハードルは低くなっている。

1ページ(というか1つ折り)1週間のページが1年分つながっていて、1週間分ずつ折り畳まれている
[画像のクリックで拡大表示]
記入するときは普通の見開きの手帳のように書き込める。1日を3行に分けて書くスタイルは従来の超整理手帳同様
[画像のクリックで拡大表示]
見たい範囲を見たいだけ広げられる。その時点の状況を前後の仕事量を含めて把握できるのは便利。その気になれば1年を一気に俯瞰できる
[画像のクリックで拡大表示]
裏面はドット罫のメモ用紙。これはとても広い用紙を持ち歩いているのと同じ。ブレストなどで広げてみんなで書き込むといった使い方も可能
[画像のクリックで拡大表示]
1年分をつなぐ必要からか、紙は厚みがあってしっかりしているので、万年筆や水性ボールペンでも全く裏抜けしない。やや目が粗い紙なのでフリクションボールだとやや引っ掛かるが、全体には書きやすい
[画像のクリックで拡大表示]
3年分のカレンダーや年齢早見表といった手帳に最小限必要なデータはきちんと用意されている
[画像のクリックで拡大表示]
1年分がこの薄さに収まっているので持ち運びもラク
[画像のクリックで拡大表示]