この半年でヒットした映画を興行収入ランキングを見ながら追っていく。トレンドとなっている映画、これから注目するべき作品、2010年を代表することになる作品が予測できるかもしれない。

3D映画が大ヒット

 各カテゴリーの作品紹介に入る前に、まずは2010年はどんな映画がヒットする傾向にあるのかを、上半期の興収ランキングを見ながら説明していこう。

日本の10年上半期興行ランキング(円)

順位 タイトル 興収(円) 配給会社
1 アバター 135億 20世紀フォックス
2 アリス・イン・ワンダーランド 120億 ディズニースタジオ
3 カールじいさんの空飛ぶ家 50億 ディズニースタジオ
4 ONE PIECE FILM STRONG WORLD 45億 東映
5 のだめカンタービレ 最終楽章 前編 40億 東宝
6 のだめカンタービレ 最終楽章 後編 38億 東宝
7 2012 37億 ソニー・ピクチャーズ
8 名探偵コナン/天空の難破船 33億 東宝
9 ドラえもん/のび太の人魚大海戦 32億 東宝
10 オーシャンズ 25億 ギャガ
10 ライアーゲーム/ザ・ファイナルステージ 25億 東宝

09年11月~10年6月に公開された作品。日経エンタテインメント!調べ

米国の10年上半期興行ランキング

順位 タイトル 興収(ドル) 配給会社
1 アバター 7億4910万 20世紀フォックス
2 アリス・イン・ワンダーランド 3億3330万 ディズニースタジオ
3 アイアンマン2 3億1000万 パラマウント
4 ニュームーン~トワイライト・サーガ 2億9660万 サミット
5 しあわせの隠れ場所 2億5600万 東宝
6 シュレック フォーエバー 2億3000万 パラマウント
7 アルビンと歌うシマリス3兄弟:続編 2億1960万 20世紀フォックス
8 ヒックとドラゴン 2億1400万 パラマウント
9 シャーロック・ホームズ 2億900万 ワーナー・ブラザース
10 2012 1億6610万 ソニー・ピクチャーズ

09年11月~10年6月に公開された作品。Boxofficemojo.com/日経エンタテインメント!調べ

 大きな特徴の1つが、昨年暮れに公開されて以来、大ブームとなった『アバター』に代表される「3D映画が大ヒット」という流れだ。表にあるように『アバター』は、興収135億円を記録(6月末時点)。日本の上半期では洋邦合わせて1位となった。次いで2位の『アリス・イン・ワンダーランド』、3位の『カールじいさんの空飛ぶ家』も共に3Dで、これらの映画の興行的成功が、映画界を大きく変えようとしているのだ。

 とりわけ『アバター』は、日本やアメリカのみならず、世界的に大ヒット。同じジェームズ・キャメロン監督の大ヒット作『タイタニック』が持つ世界興収歴代1位の1843万ドル(1658億円/1ドル90円で計算)を大きく超える2730万ドル(2457億円)を記録。家電業界の3Dテレビブームも、もとはといえば、『アバター』の成功がきっかけだった。

3Dブームに火をつけた『アバター』のプロモーションで来日したジェームズ・キャメロン監督(右)と妻のスージー・エイミス(左)。
オフィシャルHP

『アリス・イン・ワンダーランド』のプロモーションで来日し、記者会見にのぞんだジョニー・デップ(右)とティム・バートン監督(左)。
オフィシャルHP