家づくりの実務情報誌『日経ホームビルダー』は、コラム「とことん実証! 建材・設備」で、タンクレス便器の品質や施工性などを検証した。対象製品は、INAX「サティス」、TOTO「ネオレスト AHタイプ」、パナソニック電工「アラウーノ」。同一条件下で施工し、比較した。最終回となる今回のテーマは、「タンクレス便器の形状」。

3製品を横並びにして便ふたを開けた状態で比較すると、ネオレストの高さが目立つ。カタログ上の横幅の数値は3製品でそれほど差はないが、下の写真のように、床の設置面積やデザインは異なる。設置した後の見た目は好みが分かれるところだ(資料:日経ホームビルダー)(画像クリックで拡大)

 便器のサイズや便座の形状、ふたの取り付け位置などから、製品を選ぶ際のポイントを検証した。

 ネオレストは、上からみると、便ふたがすっぽりと全体を覆うデザインだ。便ふたが長いため、開けた時の高さは1145mmになる。便器背後の壁に飾り棚などをつくり付ける場合は、棚がふたに干渉しないように注意したい。

 一方、アラウーノは、上から見ると四角形に近い楕円形状の便座が特徴だ。パナソニック電工が「従来製品よりも大きい」とアピールする便座について、実験スタッフの一人は「体格がいい男性でもゆったり座れる」と評価した。

 サティスは3製品のなかで、便ふたを開けた時の高さが最も低くコンパクトだ。ただ、掃除の際に、便ふたを開けた状態で機能部をリフトアップすると、高さが1000mmになる。ネオレストと同様に、背後の壁に棚をつくり付ける場合は、リフトアップする高さも考えておかなくてはならない。

3製品のリモコンを横並びにして比較(資料:日経ホームビルダー)(画像クリックで拡大)

*            *            *

 現場での施工実験は、2009年3月、兵庫県南あわじ市の住宅会社「長浜工務店」の代表取締役でもある長濱幸司さんに協力してもらった。

●検証に使用した製品

  INAX TOTO パナソニック電工
製品名 サティス
S6E(Wタイプ)
新築向け
(ブースター搭載モデル)
ネオレスト
AHタイプ(AH1)
リフォーム向け
(排水心200mm、給水露出)
アラウーノ
タイプ2
新築向け
(アームレストなし)<
品番 便器部:GBC-S12S
機能部:DV-S426
総合セット:CES9783F CH1002WS
本体価格 31万5000円 33万7050円 30万4500円

実験の概要

検証場所は、淡路島にある戸建て住宅の2階トイレ。各製品を持ち込み、同一条件下で施工した。施工手順は、同じトイレで設置と取り外しを繰り返すことになるため、便器の床への固定と、排水管の接着作業を省略した。他の工程は通常通りに進めた。壁から排水管の中心までの距離(排水心)は、新築住宅の条件と同じ約200mm。給水管は床から立ち上げ、壁から100mm、器具心から310mmの位置。実験には、2009年4月時点でのモデルで床排水方式の製品を使用した(写真:日経ホームビルダー)(画像クリックで拡大)

■関連情報