一方、ネオレストの場合は、投下口を中心に水が跳ね返った。水面までの距離は163mmで、サティスよりも水面が便座に近いのが影響したようだ。

 水位の設定について、笠原さんは「浅すぎると排水管のにおいが上がってくる心配があるうえ、便鉢内に汚れがつきやすくなる」と説明する。おつりが気になる場合や、検便などのときのために、水面を下げる(水面までの距離は185mm)機能もあるので利用したい。

 今回の実験で最も派手におつりが返ってきたのはアラウーノだった。水面までの距離は140mmで、3製品の中で最も水面が便座に近い。便鉢内の水面が広いことも影響したと考えられる。模擬便が落ちた勢いがそのまま水に伝わり、広範囲にわたっておつりとなって返ってきた。

実験方法

水の跳ね返りの状況は、水でぬれると色が変わる感水紙を使って、水の付き具合を検証した。変色面を水面に向け、便座に張り付ける。便座のふちの後部から約6cmの位置に縦7cm、横6cmの穴をあけ、そこから模擬便(みそを使用)を投下した。模擬便は、一握り程度の大きさで約45g。3回投下して比較した。(資料:日経ホームビルダー)(画像クリックで拡大)

*            *            *

 現場での施工実験は、2009年3月、建材・設備ガイドのレビュー会員であり、兵庫県南あわじ市の住宅会社「長浜工務店」の代表取締役でもある長濱幸司さんに協力してもらった。

●検証に使用した製品

  INAX TOTO パナソニック電工
製品名 サティス
S6E(Wタイプ)
新築向け
(ブースター搭載モデル)
ネオレスト
AHタイプ(AH1)
リフォーム向け
(排水心200mm、給水露出)
アラウーノ
タイプ2
新築向け
(アームレストなし)
品番 便器部:GBC-S12S
機能部:DV-S426
総合セット:CES9783F CH1002WS
本体価格 31万5000円 33万7050円 30万4500円
洗浄推量 大洗浄:5L、小洗浄:4L 大洗浄:5.5L、小洗浄:4.5L 大洗浄:5.7L、小洗浄:4.5L
給水管の
最低必要水圧
動水圧:0.05MPa
静水圧:0.15MPa
動水圧:0.05MPa 動水圧:0.069MPa

実験の概要

検証場所は、淡路島にある戸建て住宅の2階トイレ。各製品を持ち込み、同一条件下で施工した。施工手順は、同じトイレで設置と取り外しを繰り返すことになるため、便器の床への固定と、排水管の接着作業を省略した。他の工程は通常通りに進めた。壁から排水管の中心までの距離(排水心)は、新築住宅の条件と同じ約200mm。給水管は床から立ち上げ、壁から100mm、器具心から310mmの位置。実験には、2009年4月時点でのモデルで床排水方式の製品を使用した。実験で使った製品はすべて2009年4月時点のもの(写真:日経ホームビルダー)(画像クリックで拡大)

実験の様子を動画で見たい方はこちらをクリック(登録が必要です)
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20090716/534112/?P=1

■関連情報