JAPAN EXPO(JE)には今年、経済産業省、観光庁、外務省の三者も連携して参加した。多くの若者が集まるイベントで日本のコンテンツの魅力をアピールするためだ。日本のコンテンツが海外でも広く好まれるようになれば、文化面でも産業面でも強みになる。

 ただ、海外への展開はそう簡単ではない。法律も違えば、習慣も環境も違う。そんな中でどう拡大していけばいいのか。国にとっても企業にとっても、大きな課題となっている。

 日本のアニメやマンガ、ファッションなどを好む若者が多いフランス。昨年は日仏外交関係樹立150周年で様々な催し物が企画された。フランス日本国大使館公使でこうした行事の担当責任者でもあった渡邊啓貴広報・文化担当部長にフランス国内での現状などを聞いた。

――JAPAN EXPO(JE)には多くの人が来場した。大使館から見るとどうか。

渡邊啓貴(わたなべ・ひろたか)フランス日本国大使館 公使 広報・文化担当部長
東京外国語大学教授などを経て2008年4月から現職。「フランス現代史」「米欧同盟の協調と対立」などの著書もある

渡邊啓貴氏(以下、渡邊):   「フランス国内での日本のポップカルチャーの人気は、日本で紹介されるより早くから火がついている。JEは既に10年。当初は一部のアニメやマンガ愛好家向けのイベントだったが、来場者が16万人を超える規模まで成長した。峠を越したとの見方もあるが、一言でいえば今、日本文化は売りだ」

 「ただフランスのような歴史のある国では、物珍しさだけでは続かない。今後どう売っていくべきか。この火を消してはいけないと考えている。ポップカルチャーは伝統的な文化と比べて広がりやすいが、真似をしやすくアイデンティティーが崩れやすい。世界に広がったときに、日本らしい特色を保っていられるかが重要だ」