ヘッドホン市場が好調だ。各メーカーともバリエーションの拡充を続け、そこに新興ブランドも加わった。2~3年前から比べて製品の数は飛躍的に増え、カジュアルユーザーからマニアのこだわりまで、様々なニーズに応える製品がそろっている。だが半面、そこから何を選ぶべきかは、本当に難しくなった。

 ではメーカー側はこの巨大なマーケットをどのようにとらえて、製品を送り込んでいるのか。それを知ることで広大な“ヘッドホンの地図”を読み解くキッカケになるのではないか。

 国内のヘッドホン市場で最大のシェアを持ち、ほぼすべてのセグメントの製品を持つのがソニーだ。当然ながらマーケット全体の動向も掌握しているはず。そこでAVペリフェラルマーケティング課シニアマーケティングマネージャーの野田万紀子氏に最近の動向を聞いた。まず膨大な量のラインアップをそろえる理由については「マーケットで売れているものは層を厚く、しかし、ニーズがあれば数が出なくても応える」必要からだという。

ソニーのAVペリフェラルマーケティング課シニアマーケティングマネージャーの野田万紀子氏(画像クリックで拡大)

イヤホン&ヘッドホン形式の3要素

 ヘッドホンの形式について簡単におさらいしておこう。遮音性や装着感に大きな差があるので、買う前に必ずチェックしておきたい。その要素は大きく3つある。

1つめは「密閉型」と「開放型」の違い。現在のモバイル用には、音の侵入をある程度カットして遮音性を保ち、かつ音漏れも少ない密閉型が主流。

(画像クリックで拡大)

 2つめは耳に接する部分の違い。耳にイヤーパッドを当てるタイプ、「iPod」の付属品でおなじみのインナーイヤータイプ、耳栓型のカナルタイプがある。いずれも構造が大きく異なり、得られる音質や装着感もまったく 違う。

 3つめはヘッドホンを頭部に固定する方法の違い。見た目だけでなく、装着感、携帯性に関係する部分だ。これは頭の上からかぶる「オーバーヘッドバンド」、首の後ろに回す「ネックバンド」、耳にクリップをかける「耳かけ」タイプがある。