夜桜や夜景の撮影は、明るい日中と比べて光の量が足りなくなる。より多くの光を取り込むため、一般的にはシャッタースピードを遅くして撮影する必要がある。ただ、その場合はカメラを固定する三脚などの道具がないとブレの原因になってしまう。

 最新のコンパクトデジカメは、ほとんどの機種が手ぶれ補正機構を搭載している。だが、夜景のように極端に遅いシャッタースピードだと、ブレを補正し切れないことがほとんど。かといって、気軽な旅に重い三脚を持って行くのはおっくうだ。

 暗い場所でシャッタースピードを遅くしないためには、撮像感度を上げればよい。だが、感度を上げるほど高感度ノイズが増えて、画面がざらついてしまう。特に、撮像素子の面積が小さいのに1000万画素以上もあるコンパクトデジカメは、デジタル一眼レフカメラと比べてノイズが増えやすいのだ。

高感度画質の向上を狙った独自機能を持つデジカメを使ってみる

 そこで検討したいのが、高感度撮影時に画質を高めるよう工夫されているコンパクトデジカメの利用だ。例えば富士フイルムの「FinePix F200EXR」は、独自設計の撮像素子「スーパーCCDハニカムEXR」と、高感度に強い設定で撮れる「高感度低ノイズ優先」モードを組み合わせて、高感度時の画質を高めている。三脚がなくても、手持ちでブレの少ない写真が撮れるのだ。

富士フイルムの「FinePix F200EXR」は、高感度撮影時のノイズが少ないうえ、CCDシフト式の手ぶれ補正機構も付いている。最新コンパクトデジカメのなかでは、もっとも暗い場所での撮影に強い1台といってよい(FinePix F200EXRで撮影、ISO1600、1/19秒、F3.5、35mm相当)(画像クリックで拡大)

雨の日らしさを強調したいなら、ライトアップの照明を逆光気味にして、路面や木の幹の水を反射させるとよい。暗い部分に変なノイズが乗りにくいのが、FinePix F200EXRの大きな特徴の1つだ(FinePix F200EXRで撮影、ISO1600、1/4秒、F3.2、28mm相当)(画像クリックで拡大)

 周囲が暗いからといってフラッシュ撮影すると、被写体が白く飛んだり背景が暗く沈んだりして、うまくいかないことが多い。だが、FinePix F200EXRの「スーパーiフラッシュ」機能は、背景とのバランスを取りながらフラッシュの発光量を適切に設定。被写体と背景の両方をうまく引き立てて撮影できる。

暗いシーンで被写体に近づいてフラッシュ撮影すると、被写体は白飛びして背景は暗く沈んでしまうことが多い。FinePix F200EXRの「スーパーiフラッシュ」は、周囲の状況を認識してフラッシュの発光量を調整してくれる。背景をある程度浮き立たせたうえで、メインの被写体をしっかり写し出してくれた(FinePix F200EXRで撮影、ISO400、1/16秒、F3.2、28mm相当)(画像クリックで拡大)