さて、今回のSIHH(ジュネーブサロン)は、一言で言うと、とても優しいサロンだったと言えます。

「優しい?」なんのこっちゃと読者の皆さんは思われるかも知れません。読者の皆さんにとっては「新作発表の場」かもしれないSIHHですが、私たちにとっては、決して「楽しい新作を見られる祭典」ではありません。1年間、店で何を売るかを決める商談の場。かなり厳しい「審判」を下さなければならない場です。例年、メーカー側は、あの手この手で「これもご一緒にいかがですか?」とセット販売で攻めてきたりします。こちらも、それを、のらりくらりと交わしながら、欲しいものだけを、できるだけ数多く買い付けなければいけません。ところが今年は、「優しい」と感じたのです。景気の不安からなのか、「とても優しい商談」という印象です。

 また今までは、「バーゼルフェア」の後に「SIHH」へ行っていたため、SIHHが始まる時、すでに消耗していたのもあるでしょう。とにかく、今回のSIHHは例年になく、疲れなかったのです。

 さぁ、では、新作時計の紹介を続けましょう。