ワンタンでボリューム感を出す

 1990年、日清食品は「日清ビッグチャイナシーフードわんたん麺」を発売する。歯応えがあり、満腹感のあるわんたんを具としてのせることでカップ麺に満足感を与えた商品だ。これまで、カップラーメンやカップ焼きそばの歴史で見てきたように、当時はビッグシリーズが流行し始めた時代。と同時にバブル景気の末期だった。しっかり食べたい、という気持ちはバブルの終焉とかぶるのかもしれない。

 麺と同じ小麦粉から作られるワンタンは、ワンタンメンにおいては、主役である麺を盛り立てる具材として、ボリュームアップの役割も担うわけだ。だがワンタンは、麺がなくともスープワンタンとして商品化可能な具材だった。

 

 1996年、日清食品は「マグカップワンタンわかめしょうゆ味」、1998年に「日清マグスープワンタンとわかめのスープ」を発売。この商品は1999年の「日清マグスープワンタンとわかめのスープみそ仕立て」に発展する。何かを足したり引いたり、新たなフレーバーを開発したり、リニューアルが繰り返されたわけだ。

 ここまで見て分かるように、1990年代以降、スープカテゴリーにおけるワンタン商品の開発が目覚しくなる。コンビニにはスープ専用棚があるが、お弁当にもう一品、おやつにちょっと、というニーズを満たすのにスープはぴったりなのだ。