高級モデルは質感や音にまでこだわる

 記事執筆にあたり、家族に高級モデルを数週間試用してもらい感想を聞いたのだが、どこが良かったかという質問に対して「質感」との答えが返ってきた。目玉技術はどうなったんだと思ったのだが、確かに、これまで使用していた約8000円のシェーバーと並べてみると質感が全く違う。

 メーカーへの取材で高級モデルの良さを尋ねた際にも、3社とも「質感」と答えている。もちろん第一に挙がったのは各社の目玉技術なのだが、それはそれとして、質感というキーワードは高級モデルに欠かせない要素なのだ。これは腕時計やカバン、文房具などの身につけるギアと共通するものがある。毎日手に取るものだから、質感や手触りの良さを、そのたびに実感できるからだ。

 実は高級モデルは、音にもこだわっている。「ちゃんと剃る音がすることが満足度につながるので、『ラムダッシュ』はチューニングして満足度が高い音に調整していている。評判は良いですよ」と言うのは松下電器産業。ブラウンの「プロソニック」も、音波振動のために搭載している高速モーターの音がそのまま聞こえると耳障りなので、耳に心地よい周波数帯になるようにチューニングを加えている。

ブラウンのサウンドデザイナーが音響実験室で、「プロソニック」のモーター音を録音している様子(画像クリックで拡大)

「高いからいい」という面もある

 目玉技術、洗浄器、質感や音などの細かいこだわり、と高級モデルの良さを紹介してきたが、正直に言って、「高級モデルはいい」という評価には「これだけ高い金を出したんだからいいに決まっている」という気持ち、「一番いいものを使っている」満足感がプラスされていることは否定できない。

 「いいから高い」のではなく「高いからいい」のである。もちろん、目玉技術はスゴイ。洗浄器も便利だ。質感や音へのこだわりもたいしたものだと感心する。だが、ここまで高いものを買わなくても、それなりに満足できるのも事実ではある。