【サーチ行為】
(さーちこうい)

<意味>お菓子や飲料などの付録として手に入る食品玩具や、トレーディングカードを、購入前に知ろうとする行為。

はてなダイアリーキーワードより引用

「サーチ行為」の興奮が今では…

 遊戯王をはじめとする各種カードがはやっていた頃、書店やらディスカウントショップでサーチ行為に及んでいる小中学生の姿をよく見かけたものだ。

 サーチ行為の歴史は古く、僕たちが子供だった30年前でさえ、駄菓子屋に通っては「外観からわかるアタリ」を探すことに夢中になった。「ヒモを引っ張って三角形のあめ玉の少しでも大きなサイズを当てるくじ」など、記憶している方も多いだろう。

 その代表格といえるのがチョコボール。30年前から、金なら1枚、銀なら5枚でおもちゃの缶詰が手に入る。銀が4枚手に入ったときからのあと1枚こそがエキサイティングだ。悪く言うなら、大人にダマされていただけのことだけど。

 確実に言えるのは、インターネットの普及で「サーチのワザ」そのものの伝播が加速度的に早くなったこと。昔は、友人知人の間で密かに伝わる、知る人ぞ知るワザだったわけだが、今やネットで検索すると答えらしきモノがたくさん見つかる。「チョコボール サーチ」などで検索してみれば一発だ。

 もちろん、それが正しいかどうかは試してみるまでわからない。もしかしたら、そうやって手に入れたサーチのワザを試してみるのが一番ドキドキするのかもしれない。

30年前から金なら1枚、銀なら5枚でおもちゃの缶詰が手に入るチョコボール(画像クリックで拡大)

 チョコボールのくちばしの、ちょっとした違いで銀のエンゼルを見つけ出すテクニックを習得したなら、とても感激しそうだ。

 とはいえ、ヤフオクで検索すると、おもちゃの缶詰そのものズバリが数百円で買うことができるし、銀のくちばしも5枚で500円くらいから手に入る。興奮する必要などなく、冷静に入札するだけで、あこがれのおもちゃの缶詰は手に入るのである。あんなに苦労した、銀なら5枚が500円とは悲しい限りだ。

 その昔、サーチ行為のできない金持ちのボンボンがやっていた「大人買い」は、ヤフオクで景品そのものを買う行為に変わったってことか。興奮せずに買うあたり、確かに大人だな。

【それは仕様です】
(それはしようです)

<意味>マイクロソフト社が発売しているオペレーティングシステムで、どう考えてもバグか設計ミスと思われる不具合について言及される際に用いられるという、伝説の言葉。

はてなダイアリーキーワードより引用

「仕様です」=「ごめんなさい」と言ってるいるようなものだ

 「それは仕様です」と言われて、今さら頭にくるようでは、ちょっと大人げない。

 サポートなりに連絡して「それは仕様です」という返答なら、「な~んだ、仕様ならしょうがないですね」と、大人の対応をするべきだ。

 僕も製品のアラを見つけて、取材で質問をすることが多い。「それは仕様です」と答えられたなら、しめたモノ。仕様ならば、仕方ないだろう。喜び勇んで「製品の○×の判断ができない仕様だとは恐れ入る」なんて、書いてしまうのだ。とっても大人の対応でしょ。

 少なくとも「仕様です」と口を開いた瞬間、メーカーの人は「ごめんなさい」と言ってるいるようなもの。非を認めていると思ってもいいだろう。

 「仕様です」は、主にソフトウェア業界で使われ始めた言葉だ。ソフトウェアは不思議な製品で、発売後に不具合が見つかっても致し方ないという風潮がある。無償バージョンアップで直せば許されるのだ。

 さらに、直しきれないときには「仕様です」といって対応しないことも可能なのだ。もちろんフリーズするような「致命的な不具合」は別だが。

 最近、感心するのは最初から未完成であると明言しているプログラムだ。mixiやらGoogleなど、ある意味での勝ち組が、堂々と「ベータバージョン」を掲げているではないか。

最初から未完成であると明言しているGoogle。堂々と「ベータバージョン」を掲げている(画像クリックで拡大)

「未完成だし、タダなんだから何も言うな」ということか? でき上がってないんだから、仕様も完全には決まってないわけだし、とてもお気楽じゃないか。

 もちろん、作り手としては、「常に修正や改善を重ねる」といった意味合いを打ち出しているのだろうが、個人的にはちょっと眉唾だ。

 まあ、重箱の隅をつつくことなく、「ベータでも便利ならいいだろう」という気持ちで開発をした方が、結果としてエキサイティングなプログラムが出来上がるのかもしれないし、今はやりのWeb2.0的な考え方なのかもしれないが……。

著者

戸田 覚(とだ さとる)

1963年生まれのビジネス書作家。著書は100冊に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。日経トレンディネットでは、ほかに「戸田覚のPC進化論」や「戸田覚の1万円【自腹】研究所」を連載中。ユーザー視点の辛口評価が好評を博している。