【カルタン】
(かるたん)

<意味>カルピスを飲んだとき、のどにたまる白いたんぱく質らしきものの名称。

はてなダイアリーキーワードより引用

たんぱく質らしきものじゃなくて…

 カルタンとは、「カルピスを飲んだとき、のどにたまる白いたんぱく質らしきものの名称」--。

 この簡素な解説は元になった「はてなキーワード」に載っている全文だ。はてなダイアリー日記ではこのキーワードに「あるある」とかノリのいいコメントがついているけど、あのですね、解説になってませんよ、この解説を書いたはてな社員さん。

 カルタンの原典は「2ちゃんねる」にある。原典である、足かけ5年に渡るFLASH・動画@2ch掲示板「カルピスを飲んだときに喉に出現する白いモノ」では「よし、このスレの地道な活動が認められたってことで」(レス番号492)「現代用語認定おめ」(同488)ではあるけど「しかしなぜ今頃?」(同489)の疑問がわき上がった。

カルタンはこのスレッドから生まれた!?

 ほかにもその界隈ではなぜ今ごろ? の大合唱。その界隈というのはオタク界である。カルタンは「ビスケたん」より後だが「びんちょうタン」くらい古い“萌え擬人化”の代表なのだ。Googleで画像検索するとしこたま出てくる青系ツインテールキャラクターがそれである。ちなみに、カルタンの画像検索結果はこんな感じである。

 そこで気が付く。萌え声を擬人化したと考えれば「初音ミク」はカルタンやびんちょうタンの派生ではないか! ちょっと強引な展開だが、カルタンが現代用語になるくらい一般社会に浸透すると萌え擬人化もオタクだけの世界ではなくなる。

 ところでカルピス飲んだときのカルタンだが口内凝固と呼ばれる反応だ。乳成分のたんぱく質カゼインと、唾液の糖タンパク質ムチンが反応したもの。元来は赤ちゃんがオッパイを飲むとき吐かないように保護する生命の神秘らしい。なので子どもほどできやすい。大人でも人によってはできやすい。健康上まったく害はない。

【まとめサイト】
(まとめさいと)

<意味>ある事象についての情報を集めたポータルサイト。リンク集。事象によって生じた情報のエントロピーを低下させようとする行為ではあるが、炎上を加速することもしばしば。

はてなダイアリーキーワードより引用

複雑した話題を整理してくれるWeb2.0的集合知

 世の中や、あるいは世の中から隔絶したインターネットの世界で突然話題がわき上がり、そして急速に話題が展開し複雑化すると、そのとき、「まとめサイト」が必ず出現する。

 例えば、どこかのタレントのブログが炎上する。野次馬が集って右往左往する。2ちゃんねるやブログに、どこで炎上しているのか、現状はどうか、原因はなにかと、「今北産業(今この話題にやって来たので3行でまとめてくれ)」が騒ぎだす。これに「ググレカス」(グーグルで調べろよこのカス野郎)という応答が繰り返される、というマンネリパターンになるのを阻止するためのWeb2.0的な集合知が「まとめサイト」なのだといえる。

 が、現実のまとめサイトを見ると上下左右に広告バナーばかりのものも多い。話題を餌に閲覧者に商品を売ってアフィリエイトのお小遣い稼ぎをするのがまとめサイト作成の動機だと、掲載情報は煽(あお)り気味だったりする。

2ちゃんねる系のまとめサイトの一つ「痛いニュース(ノ∀`)」

 それでも、複数のまとめサイトが林立すると、たいていはある程度客観的に情報を分類したまとめサイトの人気が上がる。こうした事件系のまとめサイトのほかに、いわゆる2ちゃんねる系のまとめサイトがある。「痛いニュース(ノ∀`)」「【2ch】日刊スレッドガイド」「【2ch】ニュー速クオリティ」などだ。

 これらは2ちゃんねるのVIP板と呼ばれる掲示板などの内容を見やすく整理したもの。VIP板では話題が起きると昼間中でもVIPPERと呼ばれる人たちがわっと話を展開して数時間で終了する。サラリーマンとかだと後からまとめサイトを見るしかないし、まとめサイトのほうが読みやすい。

著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。