ライブビューの真価が問われる場面のひとつとしてマクロ撮影が挙げられる。ライブビューでは表示画像を拡大してマニュアルで細かくピントを合わせられるため、所定の場所に確実なピントがほしいマクロ撮影に適しているのだ。拡大倍率はモデルごとに異なり、最も大きく拡大できるのがD300の13.4倍。またD300は倍率の段階も6つと豊富に用意している。一方、ライブビューで多機能を誇るLUMIX DMC-L10は8倍までと物足りなさを感じる。なお、マニュアルピント合わせの操作感という点では、EOS 40Dが優れている。拡大表示時にピントの山が分かりやすくスムーズに調整できた。

D300の最大拡大倍率は13.4倍。6段階に分けてズームできる。左は拡大していない状態の画面。右は13.4倍時の画面となる(画像クリックで拡大)

 さらに、ライブビューは視野率が100%となることにも触れておきたい。視野率が100%に満たないファインダーでは、画像周囲に予想外のものが写り込むことがあるが、ライブビューではそのような心配はいらないのだ。LUMIX DMC-L10やEOS 40Dのファインダー視野率は95%になるため、ライブビューを効果的に使える。なお、D300やE-3のファインダー視野率はもともと100%のため、ファインダーでも撮影範囲をすべてカバーできる。

 詳細に4モデルのライブビューを比較してきたが、結果としてLUMIX DMC-L10の使い勝手の良さが光った。これは、ライブビューの性能を効果的に引き出せる可動式の液晶モニターを装備したこと。さらに搭載する機能数の差が大きく響いたようだ。拡大倍率の低さや、コントラストAF対応レンズの少なさなど不満は残るが、顔認識機能を搭載するなどコンパクトカメラと同じ感覚で気軽にライブビューを使えるのは本機のみだった。次いで好印象だったのが、E-3。こちらも可動式の液晶モニターを搭載するほか、搭載する機能がLUMIX DMC-L10の次に多く、また位相差検出AFによるピント精度が高かったことが理由に挙げられる。松下電器産業とオリンパスイメージングは、従来モデルからライブビューに取り組み、製品の売り文句としても使用しているだけあり、他モデルとの機能差がはっきりと表れた結果となった。

 最後に、ライブビューの必要性について考えたい。恐らくそれは、メインに撮影するものが何かによって変わってくるだろう。4モデルのライブビュー機能をすべて使用して感じたのだが、動きの速いものを撮影するのは、はっきりいってどれもまだ非常に難しい。LUMIX DMC-L10は健闘していたが、ミラーダウンによるタイムラグや、AF速度の問題もあり、必然的に被写体は動きが少ないものに限られてしまう。動きの速い子どもや動物などの撮影では、ファインダー使用のほうがAF速度が圧倒的に速く、撮影しやすい。しかし、花などのマクロ撮影、もしくはスタジオでの物撮りでは、落ち着いてじっくりと撮影に取り組めるため、ライブビューがもたらす恩恵は大きい。撮るべき被写体によってライブビューの価値が全く変わってしまうのだ。また、ライブビューだけで撮影を続けていると、バッテリ-の消費が速いため、充電できない環境での長時間使用には注意が必要だ。機種選びの際には以上の点をしっかりと踏まえておいてほしい。その上で、ライブビューをメインに使用したいと考えるのなら、今回の4モデルの中ではLUMIX DMC-L10がベストと言えよう。

■ライブビューの機能比較表
製品名 E-3 EOS 40D D300 LUMIX
DMC-L10
α700
可動式液晶モニター
露出補正の反映
ホワイトバランスの反映
ヒストグラム表示
グリッド表示
位相差検出AF
コントラストAF
拡大倍率 5、7、10倍 5、10倍 1.7、2.2、3.4、4.5、6.7、13.4倍 8倍
顔認識
アスペクト変更
記録画素数を落としてズーム