室内で楽しむヘリコプターや飛行機のラジコンが盛り上がりを見せている。だが、室内ラジコンの定番といえばクルマだ。歴史があり、種類も膨大で、売り上げの規模では“空モノ”のはるか上。現在のクルマラジコンのトレンドは超小型化と低価格化で、新規ユーザーの獲得とコレクターの増加を果たしている。そんな室内クルマラジコンの世界に2007 年秋、バンダイナムコグループのシー・シー・ピーから新しいシリーズ「リアルドライブ・ナノ」が登場した。58分の1サイズという超スモールスケールながら、実車の感覚をリアルに再現し、なおかつ本格的なラジコン走行機能を搭載したシリーズだ。(詳細は第3部を参照)全長約75mmの極小サイズで、ここまで実車をほうふつとさせるフォルムを実現したラジコンはほかにない。開発の狙いと経緯を、トイ・ホビー部 企画開発グループの阿部泰晴さんにお聞きした。

58分の1スケールの超小型クルマラジコンで、第一弾として512BB/テスタロッサ/F430/エンツォのフェラーリ4車種が発売された。ストップや瞬間的なターボ加速が可能で、走行時にはライトも点灯する。実勢価格2200円前後。(画像クリックで拡大)

[ nikkei TRENDYnet ] リアルドライブ・ナノを作ろうと思ったきっかけを教えてください。

シー・シー・ピー トイ・ホビー部企画開発グループの阿部泰晴氏(画像クリックで拡大)

 阿部氏  癒やし、でしょうか。働く男たちのストレスを一瞬でも解消できるラジコンがあればいいなという思いがきっかけでした。もちろん、私自身がクルマ好きというのもありまして、仕事の合間にほんの一瞬、ちょっと触るだけで気分転換ができるようなラジコンを作りたいと考えたんです。実際には赤外線でコントロールするので、ラジオコントロールではありませんからラジコンではないのですが、通称として定着していますから、ここでは“ラジコン”と表現します。

 主要購買層はもちろん大人。当社の既存の20分の1スケールラジコン、リアルドライブシリーズや、Qステアをはじめとする他社の製品の動向を見ながら、大人をメインターゲットにした製品はアリだという感触を持っていました。そのための条件は一つ、本物らしさでした。スケールダウンしたボディ内部にラジコンの機能を搭載すると、どうしても背が高いボディになってしまう。デフォルメスケールとしてかわいらしさもあるのですが、大人の鑑賞に堪える、実物に限りなく近いスケールダウンで所有欲も満たせるようなものが作りたかったんです。

58分の1という極小サイズへのスケールダウンながら、実車と見まごうばかりのリアルさを備えている(画像クリックで拡大)