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スーツのオーダー感覚で簡単に誂えられる
好みで選べるワンセット17万円の着物

 今年、170周年を迎えた天保8年創業の和装小物店「銀座 くのや」。これを記念して、和装初心者に向けた着物シリーズ「り庵」を9月から立ち上げている。

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中央通に面した銀座6丁目に建つ。天保8年麻綿糸問屋として創業。和装小物全般を扱う

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店内の茶室に並べられた「り庵」シリーズ。色は6代目弥三郎考案の「七本原」が基本

 この「り庵」の魅力は、なんといっても分かりやすさ。初めて着物を誂える場合、仕立て代や必要な小物類など、勝手がわからず戸惑うことが多い。だが、「り庵」の場合、下着類から帯、小物まですべてが既にお膳立てされているため、後はその中から自分の好みで選んでいくだけ。そのため、呉服屋で出会いがちな不透明な不安が一切ない。


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もちろん女性用も揃える。写真は縞に入山久をあしらった利休色の「利助間道」(正絹)

 例えば、男性用のスターターキットは、気軽な綿の着物に角帯、袖なし羽織、羽織紐、半襦袢、ステテコがセットになって、全部で17万円(税別)。順に好きな色を選んでいけば、後は袖を通すだけという仕組みだ。さらに自由に選びたいならば、シリーズの中から正絹の縞柄に「入山久」をあしらった利助間道や銀座の町並みを三筋格子でアレンジした銀座街路格子(各17万8500円)と帯(6万6150円)、長襦袢(7万3500円)と自由に組み合わせることも可能。

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男性用スターターキットの銀座街路格子。「ホームパーティや海外にお召しいただきたい」


 従来の呉服店では見られない和装小物店ならではの柔軟な発想。この機会に誂えてみてはいかがだろう。

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店から一言


銀座くのや8代目当主菊地健容氏。着ているのは「り庵」シリーズの銀座街路格子(正絹)


プリフィックス料理の発想で
り庵は和のエントリーモデルです

 わたし自身、着物の世界に身を置いてはいますが、釈然としない機会に出会うことが多々あります。呉服業界ならではの独特な仕組み??。こうした業界ならではの分かり難さに疑問を感じ、スーツをセミオーダーするようなシステムを着物にも取り入れることができないか。長い間、そう考え続けてきました。そしてようやく、その想いを実現できたのが、今回の「り庵」シリーズです。

 従来の着物の誂えを“アラカルト”料理だとすると、「り庵」は“プリフィックス”料理。まったくのゼロではなく、コースは既に組み立てられています。そのため、前菜、スープ、メインと自由に選んでいっても大きく間違えることはまずありません。

 着物を誂えるのは初めてでコースの組み立て方は分からなくとも、どんなものがお好みかはどなたもお持ちのはず。呉服店の言われるがままに平均的で無難な着物を手にするよりも、ある程度は自分の意思で選びたい。でも、何をどうしたらいいか分からない。そうした方にこそ、ぜひ“和のエントリーモデル”である「り庵」をご利用いただきたい。これまで呉服店ではできなかった新しい試みです。

銀座 くのや

・東京都中央区銀座6-9-8

・電話 03-3571-2546

・営業時間 11時~20時(日曜・祝日は~19時半)

・カードほぼすべて可能

(文/野村奈津子 写真/大高和康)