キヤノン

PowerShot S5 IS

実売価格:5万2800円

発売日:2007年6月29日

このモデルの注目ポイント ライバル機種はズバリこれ!
・大きくなったバリアングル式液晶モニター
・アクセサリーシュー搭載で外部ストロボが使える
・従来と比べ、高感度撮影機能を強化
・松下電器産業 LUMIX DMC-FZ18
・オリンパスイメージング CAMEDIA SP-550UZ
・ソニー Cyber-shot DSC-H7

 キヤノンの「PowerShot S5 IS」(以下、S5 IS)は、光学12倍ズームレンズと光学式手ぶれ補正機構を搭載する高倍率ズームデジタルカメラだ。旧モデル「PowerShot S3 IS」(以下、S3 IS)と比べ、CCDを有効600万画素から有効800万画素にアップし、液晶モニターを2型から2.5型にするなど、魅力的なスペックアップが図られた。

 なお、キヤノンの高倍率ズームモデルとしては、小型・軽量ボディーを採用した光学10倍ズームモデル「PowerShot TX1」もラインアップしており、S5 ISはよりハイスペックな本格派モデルという位置付けとなる。

バリアングル式を維持しつつ、液晶モニターを大型化

 手にしたS5 ISは、デジタル一眼レフカメラを二回りほど小型化したかのようなスタイリングだ。S3 ISと比べると、頭頂部から肩にかけてのラインの丸みがなくなり、全体的により精悍さが増したデザインになった。

光学12倍ズームレンズを搭載したPowerShot Sシリーズの最新モデル「PowerShot S5 IS」。2006年4月発売の「PowerShot S3 IS」と比べ、液晶モニターの大型化や撮像素子の高画素化を図ったのが特徴だ

 何よりも特徴的なのが、バリアングル式の液晶モニターだ。ボディーの左側に2軸式のヒンジを設け、それを軸にモニターを自由な方向に向けられるので、自分撮りやハイポジ/ローポジ撮影がとても楽な姿勢で行える。持ち運び時は、液晶面を内側に向けるように収納すれば、画面をガードすることも可能だ。

 バリアングル液晶を搭載した高倍率ズーム機は他になく、キヤノン自慢のフィーチャーなのだが、S3 ISまでは液晶モニターのサイズが2型と小さく、また表示品質もやや見劣りしていた。その点、S5 ISが搭載する2.5型/20.7万画素の液晶モニターはくっきりとした表示で、視野角もとても広い。晴天の屋外でも被写体がはっきりと確認でき、とても使いやすくなった。

全体的な形状は従来モデルと同じながら、2型から2.5型に大型化した液晶モニターが目を引く。独立した動画撮影ボタンは従来通りだ

 ただし、液晶モニター開閉用のツメがとても小さく、とっさのチャンスに液晶モニターを開くのが難しいと感じる場面が少なからずあった。また、のぞき込み式の液晶ビューファインダーも併設されているが、こちらは接眼レンズの精度が低く、のぞく角度がちょっとずれただけでも画像が片ボケして見えてしまう。液晶ビューファインダーの色再現性やきめ細かさも、いまひとつという印象だ。

 電源スイッチは、これまでと同様に半回転レバー式で、右にスライドすればカメラモードで電源オン、左なら再生モードで起動する仕組みで、中央にプッシュ式の電源オフスイッチを装備している。レバーの指当て部分には誤操作防止の突起があり、これを押し込みながらでないと回転しない安全設計になっている。

 この電源スイッチの操作性については賛否両論あるのだが、慣れるととても使いやすい。肩から提げていたり持ち運んでいる時などに、誤って電源が入ったりモードが切り替わるという誤動作が少ないうえ、切り替えがとてもスピーディーなのだ。

従来モデルのPowerShot S3 IS(右)と比べ、ボディーは若干ながら大きくなった。地味ながらうれしい改良点として、新たにアクセサリーシューを装備したのが目を引く。EOSシリーズのストロボが利用できる 電源は単3形乾電池×4本。アルカリ乾電池使用時の撮影枚数が、S3 ISの約110枚から約170枚へと伸びたのは朗報だ。ただし、ニッケル水素充電池使用時は、逆に約550枚から約450枚と減ってしまった。カードスロットはバッテリー収納部にあるため、三脚に取り付けたままのカード交換は難しい

 レンズは単純な沈胴式だが、起動はとてもスピーディーだ。ズーミングは、シャッターボタンの周囲に配された半回転式のズームレバーで行うのだが、このズーミング動作がとても速い。もちろん、あまりにズームが速いと、細かな画角設定が難しくなってしまうが、レバーを控えめに動かせば微速度でのズーミングも可能となっている。微速度ズーミングはほぼ無音で行えるのだが、この部分にはキヤノン自慢のUSM(超音波モーター)を使っているとのことだ。