キヤノン

EF16-35mm F2.8L II USM

希望小売価格:24万1500円

実売価格:20万5000円

発売日:2007年3月30日

このモデルの注目ポイント ライバル機種はズバリこれ!
・従来機の弱点だった周辺画質を改善
・鮮やかでコクのある発色
・逆光や高コントラストでもしっかりと描写
・キヤノン EF17-40mm F4L USM
・シグマ 17-35mm F2.8-4 EX DG ASPHERICAL /HSM
・シグマ 20-40mm F2.8 EX DG ASPHERICAL

 スナップ撮影で機動力を発揮するのが、超広角ズームレンズだ。かつては高嶺の花だったが、近ごろは開放F値をやや暗めにしたり、デジタル専用にするなど、各メーカーとも工夫して手ごろな価格のレンズをリリースしている。

 そして今年春、キヤノンが超広角ズームの王者ともいえる「EF16-35mm F2.8L USM」をマイナーチェンジし、「EF16-35mm F2.8L II USM」を発売した。希望小売価格は前型と同じ24万1500円で、おいそれと買える金額ではないことは確か。だが、キヤノンのフルサイズセンサー搭載デジタル一眼レフを使っているユーザーにとっては、これでなければ撮れない写真があるのも確かだ。

 そこで、このレンズをキヤノンのフルサイズ機「EOS 5D」に装着し、超広角ズームが威力を発揮する浅草・三社祭を撮影してみた。

5年前に発売した旧モデルの改良版として登場

 キヤノンが2002年、プロ向けのフルサイズデジタル一眼レフ「EOS-1Ds」を発売するとともに、それまでの超広角ズームレンズ「EF17-35mm F2.8L」をモデルチェンジしたのが、先ほども紹介した前モデル「EF16-35mm F2.8L」だ。ワイド側を1mm増やし(数値的には“減らし”というべきだが)、画質の向上と最短撮影距離の短縮(50cmから28cm)を図ったのがポイントだ。

明るい大口径レンズだけに、EOS Kiss Digitalシリーズに付属する標準ズームレンズ(右)と比べると、大きさ・重さともに格段の違いがある。価格もケタ違いだが、描写性能もまた大きな差があるのだ(画像クリックで拡大)

 その3年後の2005年には、ハイアマチュア向けのフルサイズデジタル一眼レフ「EOS 5D」が登場。憧れだったフルサイズ機が一般にも手の届く存在になるとともに、このレンズが脚光を浴びるはずだった。

 ところが、撮像素子が格段に大きくなったことで、周辺(四隅)の画質の甘さが明白になってしまったのだ。実際には、このクラスのレンズとしてはきわめて優秀なのだが、デジタルでは画像の拡大チェックが容易なこと、さらに16-35mmの約半額で買える「EF17-40mm F4L USM」の周辺画質が良好だったこともあり、世間の評価はすっかり落ち込んでしまった。

EOS Kiss Digital Xに装着すると、レンズの太さと長さがよく分かる。とはいえ、レンズ自体がそれほど重くないこともあり、装着時のバランスは悪くない。従来の77mmから82mmに広がったフィルター径が目を引く(画像クリックで拡大)

 そこで、キヤノンが己の威信にかけて世に送り出したのが、この新型というわけだ。フルサイズ機でこそ性能をフルに発揮するレンズだが、同時に発表となった「EOS-1D MarkIII」の標準ズームレンズとしての役割も期待されている。