薄型でスタイリッシュなボディを採用した「IXY DIGITAL L」。単焦点ながら「IXY DIGITAL 400」と同じ400万画素のCCDを搭載し、このクラスのデジカメとしては突出したクオリティを誇る。独特のボディカラーと手の込んだ表面処理が目を引く。価格はオープンで、予想実売価格は4万4800円だ

 10月下旬にキヤノンから発売される「IXY DIGITAL L」は、小さなボディに400万画素のCCDを詰め込んだ超コンパクトモデルの新機種だ。本体は、高級感のある塗装が施された金属ボディで、4種類のカラーバリエーションモデルが用意される。また、キヤノン製デジカメで採用されて好評を得ている映像エンジン「DIGIC」を搭載することにより、コンパクトなボディながら多機能モデルに劣らぬ高画質を実現しているのが特徴だ。今回はテスト機をもとに、機能や特徴を紹介していこう。

●2種類の金属を組み合わせた高級感のあるボディ

 IXY DIGITAL Lは、小ささの中にも高級感と品格を感じさせるボディデザインを採用している。これは、ボディの基本パーツをアルミニウムとしながらも、高度な技術によってコの字型に成形されたステンレス製のサイドカバーを装着するという手法によるところが大きい。しかも、4種類のカラーバリエーションモデルは、それぞれ表面処理加工の工程が異なっており、その素材とカラーを最大限に生かすための工夫がなされているなど、かなり手の込んだ作りになっている。スタイリッシュでも何となくチープな印象を持つモデルが多いなかで、これだけの仕上がりを見せるデジカメは少ないのではないだろうか。

本体が小さいだけに、ボタン類は最小限の数に抑えられている。とはいえ、IXY DIGITALシリーズと共通の操作方法が採用されており、使いづらいということはない。

背面パネルには、光沢処理が施された1.5インチの液晶モニターを配置。その上に用意されるモード切り替えレバーは、左右両端に使用頻度の高い再生と静止画撮影が配置されている

 この小ささから、サイバーショットUやEXILIMなどと同じカテゴリーに分類するのが適当だと思われるが、撮影できる画像はひとクラス上のクオリティを誇る。CCDのサイズは1/2.5インチと小さいものの、400万画素機として十分な解像感を持っていると感じた。特に、明るい屋外で撮影した画像は目立ったノイズもなく、シャープな印象の仕上がりとなった。

撮影中は絞りやシャッタースピードなどの情報は表示されず、いろいろなアイコンが四隅に配置されるだけとなる
メニューは、近ごろのキヤノン製デジカメで共通のシンプルな表示方式を採用する。起動画面やシャッター音を好きな音声ファイルに設定できる「マイカメラ」機能も搭載 ファンクションボタンを押すと、撮影モードや解像度などを変更できる。マニュアル撮影モードにすれば、ホワイトバランスやISO感度などが自由に変えられるようになる

 夜間の撮影でも、ISO50や100などの低感度に設定する限り、気になるノイズの発生は少なめだった。ただし、オートモードでの撮影では感度が自動設定となってしまうため、暗いところでの撮影は感度アップによるノイズが増えてしまう。ノイズの少ない写真を撮りたいならば、マニュアルモードに設定したうえで感度をISO100などにし、手ぶれに気をつけながら撮るようにしたい。

●静止画の撮影モードはオートとマニュアルの2種類

 レンズは35mm判換算で39mm相当の単焦点となる。スナップ撮影がメインとなる本機では、ズームレンズの必要性は少ないと思われるが、光学ズームがないことにはある程度の割り切りが必要となるだろう。すでに光学ズーム付きのデジカメを所有している人なら、携帯用の高画質デジカメとして購入しやすいだろうが、初めての1台を探しているならばデジタルズームだけでは少し心細いかもしれない。

400万画素のCCDと光学3倍ズームを搭載したIXY DIGITAL400(右)と並べてみた。幅はほぼ同じだが、奥行きと高さがかなり違うのがわかる。重さも倍以上違うのだ IXY DIGITAL 30に続き、記録メディアとしてSDメモリーカードを採用している。バッテリーも、IXY DIGITAL 30と同様の薄型化されたリチウムイオン充電池を採用する

 操作系は、IXY DIGITAL 30や400などと同様の方式を踏襲しており、通常の撮影モードはオートとマニュアルの2種類とシンプル。オートモードに設定すると、ホワイトバランスや撮影感度、測光方式がすべてカメラ側で自動設定されるため、ユーザーが任意に設定することはできない。設定できるのは、記録画素数とクオリティ(圧縮率)だけになってしまうのだ。