富士フイルム

FinePix S6000fd

実売価格:5万9800円

発売日:2006年9月9日


このモデルの注目ポイント ライバル機種はズバリこれ!
・高速な顔検出機能を核とする「顔キレイナビ」
・28~300mmの広いレンジをカバーするレンズ
・最高ISO3200までの高感度撮影機能
・ソニー Cyber-shot DSC-R1
・キヤノン PowerShot S3 IS

 富士フイルムは、デジタル一眼レフライクなレンズ一体型デジタルカメラを「ネオ一眼」と呼んでいる。そのネオ一眼の新モデルとしてこの秋に登場したのが、今回紹介する「FinePix S6000fd」(以下、S6000fd)だ。

 ネオ一眼は、コンパクトデジカメの手軽さとデジタル一眼レフカメラの多機能&高画質のメリットを合わせた、独特の位置付けのカメラだ。デジタル一眼レフのような高度なマニュアル撮影にも対応しつつ、液晶モニターを見ながら撮影するスタイルが可能なのが特徴。もっとも、オリンパスイメージングの「E-330」や松下電器産業の「LUMIX DMC-L1」のように、デジタル一眼レフカメラでもこのスタイルでの撮影が行える機種が現れ、さらにデジタル一眼レフカメラの小型&低価格化が進んでいることから、現状ではやや位置付けの難しいジャンルのカメラではある。


人物の顔を認識してAFとAEを最適に制御

 S6000fdで注目すべき新機能が、人物の顔を認識してAFやAEを自動制御する「顔キレイナビ」だ。今年2月に米国で開催された写真機器の展示会「PMA2006」でこの技術が出展されていたが、今回晴れてそれが製品に初搭載となった。

存在感のあるボディーは、エントリークラスのデジタル一眼レフカメラと同じぐらいのボリュームだが、重量に関してはそれらと比べてかなり軽い。また、操作ボタンの数はそれほど多くはないので、デザイン的にはゆったりしている。オシャレなカメラとはいいがたいが、じっくりとマニュアル撮影も楽しめるのは魅力だ

背面はボタン数が少なく意外にシンプルだが、ファインダーの右下にある顔キレイナビボタンの存在感が光る。このボタンで機能のオン/オフを切り替えるのだが、個人的には常時オンでもよいかなと感じる。ただし、ハードウェアによる画像処理が行われるので、ずっとオンだと消費電力上の問題があるのかもしれない

 顔認識によるAFとAEの制御は、ペンタックスやキヤノンのデジカメでも実現しており、富士フイルム唯一というわけではない。しかし、一連の処理をハードウェアで行っているせいか、処理は正確で高速だ。このあたりは、キヤノンの最新モデル「IXY DIGITAL 1000/900IS」などと同レベルという印象だったが、S6000fdの顔キレイナビの場合、検出できる人物が最大10人と、キヤノンよりちょっと多くなっている。

 画角内に人物の顔を検出すると、メインの被写体(とカメラが判断した人物)の顔に緑色の枠が現れ、それ以外の顔には白い枠が表示される。つまり、メインの被写体を中心にピント合わせが行われ、それと同時に露出が制御される仕組みだ。

キヤノンのデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss Digital X」(右)と比べても、ボディーの大きさはほぼ互角といってよい。ただし、重量は意外に差があり、両者を持ち比べるとS6000fdの軽さが実感できる

 この顔認識機能によって、ピントの中抜けや手前の被写体にピントが合うなどの失敗が減らせるうえ、逆光で顔が暗くなってしまうといったミスの低減も期待できる。また、集合写真などでは10人まで顔を認識でき、それに合わせてフォーカスや露出が制御されるので、メインの被写体だけにピントと露出が合う、ということにはならないのもポイントだ。さらに、人物の動きに追従して枠が素早く動き続けるので、人が動いている場面でも同様にAFとAEが制御される点も見逃せない。

 実際に使ってみると、人物の認識はかなり正確だし、しかも認識速度も速いので、常用してもまったく問題がなかった。気楽に人物をきれいに撮るには、最適かつ便利な機能だと感じた。

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