ここ数年、日本メーカーとしては珍しい一貫したデザインアイデンティティを前面に出したプロモーション、「アート」をうたうテレビCMなど、ひと味違った発信が目を引くマツダ。最近ではドイツデザインカウンシル主催のオートモーティブ・ブランド・コンテストで「チーム・オブ・ザ・イヤー」など3つの部門賞を受賞するなど、デザインへの評価も上々だ。

 そんなマツダのデザイン部門独特の取り組みを、8月末に開催されたイベントでかいま見た。イベントは新潟県燕市で開催され、地元の鎚起銅器の老舗「玉川堂(ぎょくせんどう)」への訪問や自社のモデラーをクローズアップするプレゼンテーションと、自動車メーカーとしては異例の構成だった。

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新車も特定車種も紹介しないメーカーイベント

 最初の会場は燕市の産業史料館。同社デザイン本部アドバンスデザインスタジオ部長・中牟田泰氏のプレゼンテーションがスタートしたが、新車はもちろん特定車種の紹介は一切登場しない。

 マツダデザインが中心に据える「魂動(こどう) -Soul of Motion-」のコンセプトを中心に、「アートとしてのクルマ」「人の手で作る、美しい道具」といったキーワードが並ぶ。その根っこにあるのは「マツダが昔から大事にしてきた、動くものの美しさ、獲物に飛びかかる肉食獣の動きの美しさ」と中牟田氏。

 それをどうやって量産品であるクルマの中に具現化するのか? その疑問に対するマツダデザインの答えは「全員がアーティストになる」ことだという。

 具体的な意味は、これからのイベントで分かることになる。

マツダデザインは「魂動(こどう) -Soul of Motion-」がコンセプト
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ここ数年、マツダでは一貫して魂動コンセプトにもとづいてデザインを展開している
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