設計はやや古いが、人物撮影にお薦めのコンパクトな大口径中望遠レンズ

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シグマ

85mm F1.4 EX DG HSM

実売価格:7万8000円

対応マウント:キヤノンEFマウント、ニコンFマウント、ソニーαマウント、ペンタックスKマウント、シグママウント

 フルサイズ一眼レフ用の中望遠レンズ。人物撮影の機会が多い筆者にとっては使用頻度がかなり高く、ここ数年で一番使っているレンズといっていいほどだ。

 最近のシグマ製レンズは高性能化を一番の目標とし、その代わりにクラス最大級のサイズになっている製品が多い。だが、このレンズはちょっと前の設計であるため、ふだん使いに便利なほどよいサイズで高性能を実現しているところが魅力だ。

 撮影フィーリングはいたって普通。レンズフードを取り付ける際の噛み合わせや、回転時にゴリゴリとした感覚が指に伝わるフォーカスリングなどは、さすがに5年前のレンズであることを実感させる。だが、使い勝手でマイナスとなるほどではない。

 輪郭をカッチリと描く描写にもかかわらず、ボケ部分の描写はとても素直で違和感はない。中望遠の単焦点レンズではどの製品にも見られる輪郭の色づきが気になるが、自然な立体感など全体の描写は上々だ。APS-C型のデジタル一眼レフに取り付けた際、フード効果を高めるエクステンションフードが付属するのもうれしい。

 最新のARTシリーズのレンズのデキが素晴らしいだけに、このレンズも同様にリニューアルが図られるのかどうかが楽しみだ。だが、この適度な大きさがリニューアル後も維持されるのかがちょっぴり不安でもある。

晴天の木陰で、FP発光(ハイスピードシンクロ)のフラッシュで日中シンクロを試したショット。シャープな描写とクリアな色の抜け具合は満足だ。ボケの輪郭部分にマゼンタや緑系の色のにじみが見られるが、このクラスとして少ないほうだといえる(EOS-1D X使用、ISO400、1/800秒、F1.8、RAWファイルをAdobe Lightroom 6.1にてストレート現像 モデル:朝比奈希)
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