苔の最大の魅力は、ゆったりした“苔時間”!?

 作ってみて実感したのは、苔は他の植物と違い、変化のスピードがとにかく遅い。気がつかないくらいゆっくり成長し、少々世話を忘れても大きな変化がないので、変化に一喜一憂することがない。

 道草の石河代表は、「苔の成長はとってもゆっくりなので、気長にお付き合いいただくことが大切」といい、星野リゾートでも、苔ガールステイプランの人気の理由を「あわただしい日常から離れ、ゆっくりあせらず自分と見つめ合う“苔時間”を味わえるのが魅力なのでは」(星野リゾート)と見ている。

(写真提供:道草)
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 『小さな緑の世界 テラリウムをつくろう』の著者らが苔アクアリウムを愛する一番の理由は「苔の作り出す幻想的な景観」で、今のニューヨークでのブームでは、テラリウムがインテリアの主役になりつつあり、高級志向のインテリアデザイナーは鉢植えの代わりにテラリウムを飾り始めているという。

 また冒頭で紹介した“苔ガール”“苔女子”といった表現がある通り、女性を中心に苔テラリウムが広がっているが、ミニチュアのフィギュアを飾ったりしていると、非常にリアルなミニチュアジオラマにも見えてくる。「自分なりにテーマを作って、それに合ったガラス容器を探し、好きな世界観を表現できる」(久保田編集長)という点を考えると、男性のほうがこだわってハマっていくかもしれない。

苔庭キットに入っていたスナゴケは、ふだんは乾燥し枯れているように見えても(写真左)、水をあげるとこのように星型に葉を開き、まったく違う表情になる(写真右)。最近では屋上緑化の資材としても用いられるほど強い苔だという
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(文/桑原恵美子)