数カ月、水を与えなくてOK!?

『小さな緑の世界 テラリウムをつくろう』(ミシェル・インシアラーノ、ケイティ・マスロウ著/草思社刊/2300円)は、米ニューヨーク州ブルックリンでテラリウム・ワークショップを運営する女性2人の共著
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 ところで苔テラリウムの「テラリウム」とは何か。

 2015年2月20日に出版された『小さな緑の世界 テラリウムをつくろう』によると、ラテン語で「地」を意味する「テラ」と、「水槽」から取った「アリウム」という言葉の組み合わせたもの。本来は「植物を保存したり育てたりする透明の容器」を意味するが、それが小さなガラスの容器の中で植物を栽培すること自体をテラリウムと呼ぶようになったという。

 同書によると米国で最初のテラリウム・ブームが起きたのは1970年代。地球の生態を不安視する風潮が一般的に高まり、屋外の環境を屋内に取り込んで観察できるテラリウムが学校の授業でも盛んに取り入れられ、家庭でも愛好されるようになった。今、ニューヨークを中心にテラリウム人気が再燃しているが、授業で親しんでいるので、懐かしさを感じる人が多いことも背景にあるという。そして再ブームのテラリウムで特に人気が高い植物が、苔なのだ。

 著者のテラリウム作りの出発点も“苔愛”で、水やりを忘れたり、陽の当たらない場所に置いたりしてもしっかり育つという、「世話がとても簡単なこと」がハマった理由だそう。栄養をほとんど必要としないので、肥料もいらない。道草の石河代表は、ギンゴケやスナゴケなど乾燥に強い苔の場合、数カ月間水を与えなくてもまったく問題ないというくらいだ。タフな苔は、世話をする暇のない(あるいはズボラな)人にぴったりなのだそうだ。

苔などを使ったさまざまな作品が『小さな緑の世界 テラリウムをつくろう』の中で紹介されている。センスのいい完成品はインテリアショップなどで高額で販売されているという
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