【メリット5】デジタル一眼のフラッシュは、被写体を柔らかな描写で照らせる

 デジタル一眼の魅力は、さまざまなアクセサリーを組み合わせて使えるシステム性にある。交換レンズが代表的なアクセサリーとして挙げられるが、それ以外にもさまざまなアクセサリーが利用できる。なかでも注目したい存在が外付けのフラッシュだ。

 多くのスマホはLEDタイプのフラッシュを搭載しており、暗い場所でも被写体を明るく照らしながら撮影できる。だが、カメラのレンズに近い場所から被写体に直射する光しか出せないという点が弱点といえる。分かりやすく例えると、懐中電灯と似た光になるからだ。暗い場所で人物に向けて懐中電灯を照らすと、どんな人でもお化けのように見えてしまう。カメラの場合も同じで、正面から小さな発光面積のライトで照らすと、被写体のコントラストがどうしてもきつくなり、美しく表現することが難しいのだ。

スマホの内蔵LEDフラッシュは、直線的で堅い光が被写体に直接当たるため、影がきつくなりやすい
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 デジタル一眼で使える外付け式のフラッシュの多くは、発光部を上下左右に動かす機構を備えている。この機能を利用して、部屋の天井や壁に向けてフラッシュを当て、そこから跳ね返ってきた光で被写体を照らす(この技術をバウンスと呼ぶ)と、柔らかな再現が期待できるのだ。フラッシュの発光部は懐中電灯と同じく小さいが、大きな面積を持つ天井などに反射させることで、大きな発光体からの光と同じ質になる。人物や花など、柔らかな表現を求める被写体を撮影する際に有効といえる。

デジタル一眼用の外付けフラッシュは、発光部を上方に向けてバウンス撮影ができるものが増えた。写真は、EOSシリーズに対応したキヤノンの小型モデル「270EX II」(実売価格は1万5000円前後)
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▼スマートフォンで撮影
スマホ内蔵のLEDフラッシュを発光させて撮影。人物の肌がギラギラとしてあまり美しくない描写になったほか、背景が暗く落ち込んでしまった(モデル:伊瀬まなみ)
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▼デジタル一眼レフで撮影
APS-C型のデジタル一眼レフに50mm/F1.4のレンズを装着し、外付けフラッシュを用いて撮影。撮影場所は、壁にペイントがあるトンネルの内部だったので、外付けフラッシュの発光部を天井に向けて撮影した。人物の肌や服の布地の柔らかさ、立体感が見た目に忠実に再現できた(モデル:伊瀬まなみ)
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(写真・文/吉村 永)