360度ビジネスで成果を上げる大手レコード会社。さらに追随が現れる?

 こうした360度ビジネスはこれまで、エイベックスやソニー・ミュージックエンタテインメントなどの大手が成果を上げている。

 例えばエイベックスの場合、グループの事業別売り上げ構成で、10年には60%を占めていた「音楽事業」が、14年3月期は38%まで減少。一方、「マネジメント/ライブ事業」は10年の25%から14年3月期は37%へと増加している。CD不況が続くなか、15年3月期の連結売上高は過去最高の1692億円を記録しているのだ。

 エイベックスはサイバーエージェントと組み間もなくサービスが始まる「AWA」、LINEと組んだ「LINE MUSIC」などの配信事業や、NTTドコモと組んだ「dtv」などの映像事業といった具合に、収益基盤の拡大に余念がない。

 「いまの音楽業界は、レコードが出現した60~70年前に近い激変の時期。15年はターニングポイント」(フジパシフィックミュージック社長の上原徹氏)

 「世界の状況と比べると、日本は音楽ソフトが成り立っているからこそ、変えられずにいた。前向きな意味で、いまは変わっていかなければいけない時期」(ワーナーミュージックエージェンシー取締役の竹本現氏)

 音楽ソフトへの偏重から脱却し、周辺ビジネスも取り込んだ360度展開へ。音楽関連各社の改革はさらに進みそうだ。