コンビニ発のヒット商品「サラダチキン」。このサラダチキンの基礎知識からダイエットへの活用法までを、『やせたいならコンビニでおでんを買いなさい』の著者である鳴海淳義さんに3回にわたって解説していただきます! 今回はコンビニチェーンごとの違いなどの基礎知識を解説します。
「サラダチキン」という商品をご存知でしょうか。鶏肉を柔らかく蒸し上げたもので、名前の通り、サラダの具材用として作られました。2013年秋にセブン-イレブンが発売したところ、爆発的なブームを巻き起こすこととなったのです。その結果、現在ではローソンやファミリーマートなど主要なコンビニチェーンが同様の商品を取り扱っています。
低カロリーでダイエットにぴったり
人気の秘密はダイエットに最適だったことにあります。サラダチキンは鶏むね肉を蒸したものなので、とてもヘルシーです。よく、鳥のささ身は低カロリー、高タンパクで、スポーツ選手が好んで食べていると聞きますが、サラダチキンも同様に低カロリー、高タンパクな点が特徴です。
例えばセブン-イレブンのサラダチキンは100グラムあたり105キロカロリー、タンパク質の量は23.8グラムです。脂質にいたってはわずか0.9グラム。太りにくい食材です。サラダチキンを1つ食べるとかなりお腹にたまりますが、それでもたったの100キロカロリーしか摂取していません。満腹感に比して体に入るカロリーがかなり低いのです。
豊富なタンパク質も魅力
また、一般の方は1日に60グラムのタンパク質を摂るといいとされています。サラダチキンなら、その半分を補給することができます。タンパク質は筋肉を作るために欠かせない栄養素です。タンパク質が足りないとせっかく運動しても筋肉が細ってしまいます。
筋肉が減ると、基礎代謝の数値が下がり、日常生活の中で消費するカロリーが減ってしまいます。つまり「太りやすい体」になるのです。そこで適切な量のタンパク質を摂らなければと考えるわけですが、できればカロリーや脂質は抑えて、タンパク質だけを多く摂取したいところ。そこにサラダチキンの特徴がぴったりハマったわけです。
このように、ダイエットを考える人にとって、低カロリーかつ高タンパクなサラダチキンはとても効率の良い商品でした。ジョギングや水泳、ジム通いをしている人にも好まれています。
すぐに食べられて味もよい
本来はサラダに“ちょい足し”するトッピングとして開発されましたが、消費者側から隠れたニーズが発見されたのがヒットのきっかけとなりました。主にネットで「ダイエットに最適」とのクチコミが広がり、2013年末から2014年前半は品薄で当時取り扱っていたセブン-イレブンの店頭から姿を消しました。
そこまで爆発的に広まったのはサラダチキンが“そのまま”でも食べやすかったからでしょう。自宅でサラダに載せるほか、オフィスなどでそのままかぶりつくことも可能です。少々お行儀は悪いかもしれませんが、かなり手軽。オフィスの冷蔵庫にサラダチキンを買いだめしている人も知っています。
基本的な味は薄い塩味で、単品でもなかなか美味しいです。セブンイレブンにはハーブ味もあり、こちらはさらに飽きのこない味わいになっています。鶏むね肉というと、パサパサの質感を想像しますが、とても柔らかく蒸し上げられています。とはいえしっかりとした歯ごたえもあり、「肉を食べたぞ!」という満足感も与えてくれます。