カメラ機器の展示会「CP+」が2月15日まで横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で開催されている。開幕初日の来場者は、去年と比べて1割以上も増えた
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 カメラ機器の展示会「CP+」がいよいよ開幕した。デジカメの販売台数が伸び悩む逆風のなかでの開催となったが、5000万画素を超える超高精細一眼レフ、歩きながらでもなめらかな動画が撮影できるミラーレス一眼、高画質の写真がSNSやメールで手軽にやり取りできるスマホ型カメラなど、これまでにない撮影機能や装備を備えた個性派のカメラが各メーカーのブースで輝きを見せていた。

 今年のCP+では、入場者を報道関係者などに限定した「プレミアタイム」(初日の午前10時~12時)の時間帯に、3000円を支払って「プレミアチケット」を購入した一般の入場者を入場させる試みを実施。10時の開場とともに、プレミアチケットを手にした一般入場者が会場になだれ込んだ。Webで事前登録すれば12時以降は無料で入場できるにもかかわらず3000円を払うほどなので、彼らは間違いなく熱心な写真ファンばかり。彼らの午前中の動向をチェックすると、今年の注目デジカメがおのずと見えてきた。

5000万画素超のフルサイズ機「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」が圧倒的な注目

 彼らがまっしぐらに向かったブースの1つがキヤノンブースだ。お目当ては、先日発表したばかりのフルサイズ一眼レフ「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」の2機種。いずれも、有効5060万画素という高画素CMOSセンサーを搭載することで、圧倒的な精細感のある撮影を可能にした高画質モデルだ。本来は、広告撮影や風景撮影を手がけるプロユーザーに向けたモデルだが、熱心な写真ファンにとっても待ち望んでいたモデルだったようだ。

キヤノンの注目株が、有効5060万画素の高画素CMOSセンサーを搭載したフルサイズ一眼レフ「EOS 5Ds」「EOS 5Ds R」だ。外観や操作性は、現行の「EOS 5D Mark III」と変わりないものの、注目度の高さはCP+でも指折りだった
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 ブース内には、両機種で撮影した写真を最大6m×4mにまで大伸ばしした写真をいくつか展示し、来場者が精細感の高さに驚いていた。雪の白川郷の写真では、1kmも先から撮影したにもかかわらず、停まっている乗用車の車種が判別できるほど。これらの写真は、広大な風景を分割しながら撮影した100枚以上の写真をつなぎあわせたものだが、撮影に使ったレンズは「EF70-200mm F2.8L IS II USM」や「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」など一般の写真ファンも持っているものばかり。「中判デジタル一眼レフなど別マウントのカメラに手を出すことなく、手持ちのEFレンズを生かして自分でも高精細な撮影に挑戦できる」という点は、EOSユーザーにとって魅力的に映っただろう。

会場には、EOS 5DsとEOS 5Ds Rで撮影した大伸ばしの写真がいくつか展示されていた。複数枚の写真をつなぎ合わせたものだが、精細感の高さに驚かされた
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 キヤノンブースでは、参考出品として展示されていた高級コンパクトデジカメ「PowerShot G3 X」にも注目が集まっていた。展示機はモックアップのようで実際に手に取ることはできず、1型の撮像素子と35mm判換算で24-600mm相当のズームレンズを搭載することしか明かされなかったが、それでも人だかりが絶えなかった。

1型の撮像素子と高倍率ズームレンズを搭載した高級コンパクトデジカメ「PowerShot G3 X」の参考出品モデル。高倍率ズームレンズを搭載しながら箱形スタイルにしたのが、競合モデルにはない特徴として注目できる
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 大型の撮像素子と明るいレンズを搭載しながら本体サイズを抑えた高級コンパクトデジカメは、デジカメの苦境が伝えられるここ2~3年でも好調に売れている。だが、レンズのズーム倍率の低さが不満として挙げられることが多い。1型の撮像素子+高倍率ズームレンズを搭載したパナソニックの「LUMIX DMC-FZ1000」やソニーの「Cyber-shot DSC-RX10」などの機種も存在するが、いずれもネオ一眼スタイルなので本体が大きく重い。PowerShot G3 Xは、普通のコンパクトデジカメに近い箱形スタイルに仕上げた点が、ふだん使いのカメラとして使いたい写真ファンの注目を集めているのだ。

 ブースの担当者によると発売日は未定で、2015年中に発売できるかも分からないレベルだという。明るいズームレンズや外付けのEVF(電子ビューファインダー)への対応、高速オートフォーカス、優れた接写性能、4K動画撮影など、写真ファンが重視する要素が盛り込まれることを期待したい。

 ミラーレス一眼「EOS M3」は、高速化されたオートフォーカスや一新された操作性だけでなく、外付けのEVFが装着できるようになったことが注目されていた。EVFはオプションだが、実勢価格が3000円増しでEVFが付属するお買い得な数量限定モデルを用意したのは大いに評価できる。ただ、CP+でもEF-Mレンズの開発ロードマップが公開されなかったのは残念に感じる。

キヤノンのミラーレス一眼では3代目となる「EOS M3」。デザインを一新して自分撮り可能なチルト式液晶を搭載したほか、オートフォーカスの高速化や操作性の改良も図った
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外付けのEVFは単品だと2万5000円以上するが、わずかプラス3000円でEVFが付いてくるキットモデルを台数限定で用意するのが注目できる
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