付加機能が豊富な3機種をレビュー

 メーカーや製品によって無線LANルーターの外観はもちろんのこと、使い勝手や付加機能が大きく異なる。そこで、バッファロー、NECプラットフォームズ、アイ・オー・データ機器のハイエンドモデルの無線LANルーターをレビューし、違いを比較した。

主な3メーカーのハイエンド製品をレビューした。左から「WXR-1900DHP」(バッファロー)、「AtermWG1800HP2」(NECプラットフォームズ)、「WN-AC1600DGR3」(アイ・オー・データ機器)
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iPhoneの通信速度がより速くなるバッファローの最新機種

 バッファローの「WXR-1900DHP」(実勢価格2万6000円前後)は、1GHzで動作するデュアルコアCPUや無線通信専用のCPUを2つ搭載、処理が速いという。また巨大なアンテナを3基搭載しパワーアンプを搭載することで、無線の飛距離を延長している。先述したビームフォーミングに対応しており、iPhoneは従来より50%も通信速度が速くなるという「ビームフォーミングEX」も利用できる。実際にiPhone 6を使ってビームフォーミングEXの効果を調べたところ、20m離れた位置での通信速度が1〜2割速かった。

 前面のUSBポートは無線LANルータ-としては珍しくUSB 3.0端子を搭載しており、高速通信が可能だ。ファイル共有機能の他にUSBデバイス共有機能を備えており、USB-DACやスキャナーなども利用できる。

 簡単無線LAN設定は、標準規格のWPSに対応。WPSを使って今まで設置していたルーターから無線LANの設定を丸ごとコピーする「AirStation引っ越し機能」を搭載しており、ルーターの置き換えが楽だ。簡単接続機能はWPSの他に、同社製品でお馴染みのAOSS2も利用できる。AOSS2はiPhoneやiPadといったiOS機器でも利用できるので便利だ。

 設定画面はシンプル画面と詳細設定の2画面構成。ほとんどの設定がホーム画面で設定が完了するので分かりやすい。初回起動時はウィザードが起動し、インターネットの初期接続をサポートする。スマホ用に横幅が狭い設定画面や設定アプリも用意されているので、設定にパソコンは不要だ。

「WXR-1900DHP」はバッファローのハイエンドモデル。実勢価格は2万6000円
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巨大アンテナを3本搭載する。アンテナの向きは自由に変えられる。取り外しもできる
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前面のUSB端子はUSB 3.0端子を搭載する。USBメモリーやハードディスクなどのデータを高速で読み書きできる
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設定画面は2画面構成。ほとんどの設定がこのシンプルな画面で完了するのでわかりやすい
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低価格ながら機能が充実するアイ・オー・データのモデル

 アイ・オー・データ機器「WN-AC1600DGR3」は、実勢価格が1万1000円と低価格ながら、最大1300Mbpsの通信に対応し、USB機器の共有や簡易NASといった機能を備えて買い得感が高い。

 簡単接続はWPSのほかに、QRコードやNFCタグシールによる接続を備える。これらの設定は、「QRコネクト」や「NFCコネクト」という専用アプリをインストールし、QRコードやNFCタグを読み込む。

 他社に先駆け無線LANルーターの置き換えに便利な「Wi-Fi設定コピー」を搭載しており、既存のルーターの無線設定をそのままコピーできる。既存のルーターをWPSの待受状態にセットした後、このルーターのコピーボタンを押すと、既存のルーターのESSIDとキーがコピーされる。クライアント側の無線設定を変える必要がないので、無線LANルーターを置き換えしやすい。

 USB端子を備えており、簡易NASによるファイルの共有機能や、USBデバイス共有機能で活用できる。簡易NASは「リモートリンク2」と呼ぶアプリを使うと、外出先からもアクセス可能だ。USBデバイス共有機能は「net.USB」と呼び、同社のテレビチューナーやスキャナー、USB外付けグラフィックスなどもサポートしている。

 設定画面は至ってシンプル。画面左側に設定項目が、画面右側に設定画面の詳細が表示されるので見やすい。スマートフォン用の設定画面も別途用意されている。無線LANルーターの設定画面は初期設定だとパスワードがかかっていない。必ずパスワードを設定しなければならないものの、購入後の最初のログイン時に、ログインIDやパスワードを入力する手間が省けるのは便利だ

アイ・オー・データ機器「WN-AC1600DGR3」(1万1000円)。低価格ながら機能が多い
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前面に「コピー」ボタンを備える。今まで使っていた無線LANルーターの無線LAN設定を簡単に移行できる
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設定画面は、左側にメニュー、右側に詳細を表示する。画面がシンプルで文字が見やすい
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本体が小型ながらアンテナは高性能なNECハイエンドモデル

 NECプラットフォームズ「AtermWG1800HP2」(実勢価格1万8000円前後)は、他の11ac対応ルーターよりも本体が小さいため、設置場所に困らない。

 アンテナは米粒ほどの大きさの「μ(マイクロ)SRアンテナ」を採用しており、小さいながらも全方向へ電波を飛ばせる。また、電磁波ノイズを遮断する「μ(マイクロ)EBG」を採用することにより、アンテナの感度を向上しているという。そのためか、無線LANルーターから遠く離れた位置でも、他の2製品とほぼ同じ程度の電波強度で接続していた。

 インターネットに接続できる時間を特定の端末ごとに制御する「こども安心ネットタイマー」という機能を備えており、子供に対するインターネット利用制限をかけやすい。スマートフォンアプリを用意しており、手元から子機の接続を制御できる。

 簡単無線LAN接続はWPSのほかに、QRコードやNFCタグシールによる設定が可能だ。QRコードは、管理画面から1クリックで作成可能だ。

 USB端子は、ファイル共有やプリンターサーバー、メディアサーバーといった機能のほかに、USBカメラ機能を備える。USBカメラ機能は、USB端子に接続したWebカメラが写した映像を、無線LANルーターの管理画面で閲覧できる機能だ。遠隔値からの閲覧や、撮影した画像の保存なども可能だ。

 設定画面は、左側に階層化された設定項目、右側に詳細が表示されるので分かりやすい。初期設定時には接続設定ウイザードもある。また、設定画面にログインする際に設定に試用したパソコンのMACアドレスを記録し、そのパソコンからアクセスがあった場合のみパスワードが不要となる「管理者専用認証スルー機能」もあるので、何度も設定する人には便利だ。

 IPv6ルーター機能を搭載しており、IPv6 PPPoEによるインターネット接続が可能だ。将来、インターネットの接続が全てIPv6に移行した時も安心して継続利用できる。

NECプラットフォームズの「AtermWG1800HP2」(実勢価格は1万8000円)。外形寸法が幅33×奥行き111×高さ170mmとコンパクトで設定場所に困らない
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NFCタグシールによる簡単接続設定を利用できる。最新スマートフォンなら専用アプリは不要で、そのまま設定を読み込めた
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設定画面はヘルプへのリンクが多数あり、名称だけでは理解できないような機能でも、分かりやすく解説している。設定用のQRコードへのリンクは左側のメニューにあり、QRコードを作成しやすい
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■変更履歴
本文に誤りがありました。NECプラットフォームズ「AtermWG1800HP2」の「こども安心ネットタイマー」について、「スマートフォンアプリを用意しており、手元からフィルターを簡単に設定できる」という表記がありましたが、正しくは「スマートフォンアプリを用意しており、手元から子機の接続を制御できる」でした。お詫びして訂正いたします。該当箇所は修正済みです。 [2014/11/12 13:20]