100人すべてに気に入られることより10人の熱狂的なファン

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 講演内容は、外部からはなかなか知ることのできないデザイン部の仕事やカーデザインに使われる技術の話などを中心に展開。

 まず、トヨタでは、個性的なモデルを送り出せるようにデザインのプロセスを見直したことを紹介した。企画やデザイン選考の段階では、デザイナーからは個性的なデザインが出てくるものの、社内のさまざまな意見に耳を傾けながら、欠点をなくしつつ誰からも嫌われないデザインにしてゆく過程で個性が失われていた。そこで、担当者を中心に少人数でのデザインを決定するように変えたという。

 「誰にも嫌われない=誰かに選ばれる」ということではなく、「多少の好き嫌いはあっても、長所を最大限に生かし、100人のお客様すべてに気に入られるものより、10人のお客様が熱狂的に、これが欲しい! これに乗りたい! と言ってもらえるものを目指していきたい」と福市氏は語った。

トヨタの福市得雄氏は「従来のトヨタのフロントデザインは統一感を出そうと試みていたが、個性の欠如から、結果的に顧客にはものたりなさとつまらなさを感じさせていたと思う」と説明
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新しいトヨタブランドのモデルのフロントマスクは、精悍な「キーンルック」とすることで、個性と統一性のあるものとして、インパクトのあるものとしたと紹介。欧州など、まだシェアの少ない市場で、存在感を出すことが目的のようだ
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