「インナーイヤー」は運動に向かない、「カナル」は耳の閉塞感が気になる

 Bluetoothイヤホンにも、通常のイヤホンやヘッドホンと同様に、さまざまな形の製品がそろっている。そこで、本体の形で3つのタイプにわけ、特徴を見ていこう。特徴や使用感は有線イヤホンとほぼ同じなので、気に入っている手持ちのイヤホンがあるなら、それと同じタイプを選ぶのも1つの手だ。

耳の入口にひっかけるように装着する「インナーイヤー」タイプ

 iPhoneに付属する白いイヤホンもこのタイプなのでイメージしやすいだろう。軽く、頭への圧迫感もないので、長く装着していても疲れにくい。ただ、遮音性が低いため、外部の音が大きい場所では音を聞き取りづらくなる場合もある。

 また、耳の入口に引っかかっているだけなので外れやすく、ジョギングなどのスポーツ時に利用するには向いていない。これを解消するものとして、眼鏡のように耳部分に引っ掛けられるようになっている製品もある(下画像参照)。こちらも、長時間装着していると、引っ掛けている部分が痛くなったり、眼鏡をかけている状態で利用すると装着感が悪くなるという一面もある。

耳介部分に眼鏡のように引っ掛ける「Powerbeats2 Wireless」(Beats)。激しく動いても外れたり、耳の中でイヤーピースの位置がずれることもない。装着感は軽く、インナーイヤータイプそのもの
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耳栓のように差し込んで装着する「カナル」タイプ

 耳の奥に差し込むカナルタイプは、激しい動きでも外れにくい一方で、耳栓と同様な独特の閉塞感がある。また自分の息や風切り音などがノイズとして聴こえてしまう場合がある。閉塞感や風切り音のノイズなどは、慣れてしまえば気にならなくなる場合がほとんどだが、どうしても好きになれないという人もいる。

 一般的に外へ音漏れしにくく、外部の音の遮音性も高い。またインナーイヤータイプにはない低音の効いた音質を楽しめる。

イヤーピースを耳栓のように差し込んで装着するカナルタイプの「LBT-AVHP06SEBK」(ロジテック)。バッテリーが収められているにもかかわらず小型で軽い
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頭にかぶるように装着する「ヘッドホン」タイプ

 音を再生する部分(ドライバーユニット)のサイズが大きいため、低音から高音まで自然で豊かな表現力を誇る。両耳のケース(ハウジング)を繋ぐバンドが頭の真上にくるヘッドホンで一般的な「オーバーヘッド型」のほかに、現状のBluetoothイヤフォンでは数は少ないが、バンドが首のうしろに位置する「ネックバンド型」と呼ばれるものもある。どちらも両耳のハウジングをつなぐバンドが、頭を挟み込むことによって固定する仕組みで、装着時に若干の圧迫感がある。

 ヘッドホンタイプはサイズに余裕があるので、搭載できるバッテリー容量が大きく、電池の持ちがよい場合が多い。またノイズキャンセリングやヘッドホンアンプなど、さらなる高音質機能を搭載したハイエンド機種もある。

 好みの問題もあるが、一般的に軽い装着感を好むならインナーイヤータイプかカナルタイプのイヤホン、音質にこだわるならヘッドホンタイプという選択になるだろう。

オーバーヘッド型のヘッドホンタイプ「MDR-1RBTMK2」(ソニー)。インナーイヤータイプ、カナルタイプにはない豊かな表現力がある。周囲の音を遮断するため音楽に没頭できる
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好きなイヤホンが使える「レシーバー」もあるが、快適さは薄れる

 Bluetoothイヤホンには、電波に変換された音声を送受信するためのレシーバーとバッテリー部分が独立した「レシーバー」タイプ(または「ボックス」タイプ)と呼ばれる製品もある。洋服の胸ポケットや襟元などにクリップで取り付けたり、ネックバンドで首からぶら下げたりして使う。

 レシーバーボックスはいわゆる100円ライターか、それよりも少し大きなサイズ。一般的な3.5mmのステレオイヤホンジャックを備えたものが多く、自分の好きな有線イヤホンをそのままBluetoothイヤホンとして使えるのが大きな魅力だ。1つ購入しておけば、異なるタイプの有線イヤホンを状況に応じて使い分けることも可能。

 レシーバータイプは本体が比較的大きいため、バッテリーの持ちもよく、再生/停止、送り、戻し、音量などが独立したボタンとして搭載されていることが多い。ボタンの長押しやダブルクリック、トリプルクリックといった複雑な操作を覚えなくてもよく、誤操作もしにくい。レシーバーボックスに液晶などの表示エリアがあり、曲名やアーティスト名などの情報が表示される製品もある。

 レシーバータイプでは比較的安価な機種にも、ヘッドホンアンプやノイズキャンセリング機能が備わっていることが多く、他のBluetoothイヤホンではハイエンド機種にしか搭載されていない機能を手軽に利用できる。

 その一方、イヤホンからレシーバーボックスまではケーブルが存在するため、「ケーブルレス」というメリットが薄らぐ。ケーブルのない快適さを満喫するなら、やはりその他のタイプがおすすめだ。

Bluetoothのレシーバー部が独立したタイプ。バッテリーの持ちがよく、機能が独立したボタンやスイッチ搭載されていて使いやすい。写真はエレコムLBT-PAR500AVシリーズ
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レシーバー部に3.5mmの一般的なステレオイヤホンジャックがあり、好みのイヤホンを接続すれば、Bluetoothイヤホンとして利用できるようになる
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