デジカメやカメラ付きスマートフォンの普及、SNSユーザーの増大により、多くの人が日常的に写真を撮影している。ただ撮影した画像はPCやスマホの中に保存したまま、という人は多いだろう。そんななか、拡大しているのがフォトブック(画像データから手軽に作成できる紙の個人写真集)市場だ(関連記事:本当に子供の“いい顔”が自動で選べるのか!? 富士フイルム新サービスの実力を試した)。

 特に成長しているのが“激安フォトブック”サービス。つい3~4年ほど前までは、1冊のフォトブックを作成するのに最低でも1000円以上かかり、中心価格帯は2~3000円程度だった(関連記事:1冊から写真集を作れる「フォトブック」サービスが人気、仕上がりはどれがいい?)。ところが最近は、1冊36ページで400円の「しまうまプリント」(運営会社:しまうまプリントシステム)、64ページで税込み500円の「TOLOT」(運営会社:TOLOT)、28ページ税込み500円だが、月に1冊は無料で作れる「ノハナ」(運営会社はミクシィ)など、耳を疑うような激安価格のフォトブックサービスが多く登場している。

 しかもその多くが着実に利用者を増やし続けている。2012年10月からPCによるフォトブックサービスをスタートさせたしまうまプリントは、2014年9月中旬段階でユーザー登録数が91万人超(※写真プリントの利用者含む)。いち早くiPhone版無料アプリを2011年6月にリリースしたTOLOTは2014年9月2日にユーザー登録数100万人突破。2014年の注文件数は前年同期比の5倍、2012年の20倍だという。2013年2月にスマホ向け無料アプリをリリースしたノハナは、開始後10日で1万8000人が登録。現在の登録会員数は約75万人で、毎月15万冊を発行している。

 筆者は先日必要に迫られ、初めて激安フォトブックを注文した。調べたなかでは最安料金で最も仕上がりが早そうだったしまうまプリントを利用したのだが、400円という激安価格ゆえ、それほど大きな期待をしていなかった。しかし、届いたフォトブックを見て驚いた。カバー付きで無線とじ製本(糸や針金を使わず、本の背を糊で固める方法)、紙もデザインも高級感があり、(筆者の写真の腕に目をつぶれば)まるで市販のミニサイズの写真集のようだったのだ。

 「なぜこれがこの低価格でできるのか」「ほかの激安フォトブックも同じレベルなのか」「従来のフォトブックとどう違うのだろう」……。さまざまな疑問が沸いてきた。

 そこで、しまうまプリント、TOLOT、ノハナの3社にフォトブックを発注。前編では作成プロセスと到着までにかかる日数の比較(3社とも最安価格の仕様で注文)、後編では写真の仕上がりやデザイン、使いやすさの違いなどについて検証していきたい。

フォトブックの国内市場規模予想(フォトブック普及協議会会員及び会員外のフォトブック製造企業の合算データでの推定値。企業の無料配布フォトブックや今回紹介する3社などは含まない)※フォトブック普及協議会ウェブサイトより転載
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写真36点入りで1冊400円から作れる「しまうまプリント」
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筆者が作成したしまうまプリントのフォトブック
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400円ながらカバー付き
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64ページで500円から作れる「TOLOT」
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28ページ500円、月に1冊は無料で作れる「ノハナ」
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