“超電導”と聞いてどんなイメージを思い浮かべるだろうか?

 超電導はMRIなどさまざまな分野で実用化が進んでいるが、そのなかのひとつが超電導を使った送電線だ。送電時の電力損失を大きく減らすことができるため、世界中の電力会社などで研究が進められている。

 この超電導送電の実用化で最先端を行くのが、日本の公益財団法人・鉄道総合技術研究所(鉄道総研)だ。ここで進められているのは、電車などに電気を送る「き電ケーブル」の超電導ケーブル化。そして直流電気鉄道向けの300メートル級超電導き電ケーブルを完成させ、2014年7月3日にそれを使った電車の走行試験が公開された。

鉄道総合技術研究所は300メートル級超電導き電ケーブルを完成させ、2014年7月3日にそれを使った電車の走行試験が公開した
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超伝導送電とは?

 超電導とは特定の物質を非常に低い温度まで冷却したときに、電気抵抗が急激にゼロになる現象のこと。超電導送電は、電気を送る送電線にこの超電導状態の材料を使ったものだ。

 電気が流れる送電線には電気抵抗があるため、電気を流しても電力の損失が発生してしまう。超電導送電は送電線を超電導材料で作って超電導状態にすることで、この送電時の電力損失をゼロにしようというものだ。