「撮る」「見る」機能に加えて「聴く」にも注力

 Z2ではこのZ1の、「撮る」「見る」機能に加えて「聴く」、すなわち高音質化にもメスを入れています。同社の携帯音楽プレーヤー「WALKMAN」で人気のノイズキャンセル機能を採用、電車や飛行機、あるいは騒がしい街中でも澄んだサウンドが堪能できるようになったのです(写真3)。

写真3●デジタルノイズキャンセリングやハイレゾ音源対応、ステレオスピーカー搭載など、音質面の機能向上をアピール
ソニーモバイルコミュニケーションズのホームページより
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 さらには、ソニーが昨年来、グループを挙げて推進しているハイレゾ音源再生にも対応。残念ながら現状では、端末単体での利用には制約がありますが、スマホでも専用プレーヤーに匹敵する音質で音楽を楽しめるようにしようという、その狙いは評価できます。

 このほかにも動画撮影機能を強化し、4K動画の撮影・再生機能に対応しました。こちらも、Xperia Z2/Z2Lが採用しているディスプレイはフルHD止まりなため、せっかく撮影した4K動画本来の高画質を端末自体で再現することはできません。今のところは、4K動画を出力可能な機器がソニー製の4K対応BRAVIAなど一部製品に限られるため、一部のハイエンドAVマニアを除けば、その本領を発揮するのはもうしばらく先になりそうです。

 ただ、多くの人にとってスマートフォンは、キャリアとの契約の関係上、最低でも2年以上使い続ける製品です。今はフルHDでしか出力できなくても、4Kクオリティで記録した映像は、何年か先に間違いなく貴重な個人資産となることでしょう。

 多少先走っているようにとられる部分があったとしても、AVメーカーとして長年培ってきた持てる技術を、スマホというイマドキのテクノロジーショーケースに納めて、競合他社との差異化をアピールする――今のソニーには、そうしたがむしゃらさこそが必要なのかもしれません。

 スマホは誰しもが毎日、それこそ肌身離さず持ち歩く、極めて身近なIT機器です。毎日使い込めば使い込むほど、その製品の良いところや悪いところが浮き彫りになります。そして、そこで得たユーザー体験は、そのブランドに対する信頼感や安心感の醸成に直結します(逆もまた真なりですが)。そのスマホが提供してくれる世界観が手になじめば、自ずとそれと連携できる周辺機器やアクセサリーにも手が伸びるでしょう。それこそがソニーの目指すところです。