2014年2月5~6日、東京ビッグサイトで「第77回東京国際ギフトショー」が開催された。ビッグサイトのほぼ全体を使って開催される巨大な見本市では雑貨からガジェット、玩具、家具、サービスまで、幅広いジャンルのユニークな新商品を一気に見ることができた。
ここでは文具やデジタルガジェット、雑貨、オモチャなどを中心に、筆者がグッと来たアイテムを今回のギフトショー全体の傾向とともに紹介する。
実用的かつユニークな「文房具」が目白押し!
まず今回のギフトショーで驚いたのは、実用的かつユニークな文房具が数多く発表されていたこと。
その代表といえるのが、レンブロックの「レンブロックノート」。この商品はやや大きめの縦長リングメモノートだが、表紙と背表紙に天然木で作られたブロックの凹凸が付いているのが特徴。凹凸が付いたノート同士を表紙と背表紙でくっつけられるわけだ。しかも、その表紙は天然木を削って作ったもの。奇をてらっているように思えるが、立ったままで筆記しやすいなど、実用性にもちゃんとつながっているのだ。
ビジョンクエストの「MEMO+P(メモピ)」にも注目。ボールペンの軸にメモ用紙を巻き付けた“分かりやすい”製品だが、メモ用紙がめくれ上がらないように加工されているなど、使い勝手に配慮されている。メモ用紙は付せんのように裏に弱粘着ののりが付いており、メモしたあとに財布などに貼り付けて持ち帰ることも可能。ボールペン部分はちゃんとしたノック式だし、メモ用紙の替えも用意。価格も手ごろで、なかなか考えられている製品だと思った。
一方、高級ボールペンメーカーの老舗・クロスが発表した、同社初のノック式ボールペン「クロス・クリック」も面白い。もともとスリムなデザインが得意なメーカーだが、今回は特に細い軸を採用。日常のビジネスシーンで使える高級筆記具という印象。しかも油性ボールぺンではなくジェルインクのローラーボールなので、とてもスムーズにペン先が動く。ノックボタンが目立たないようにデザインされているのも良い。
ペンスタンドでは、トリニティのブースで見つけたQuirkyの「Pen Zen」に注目。どこにペンを差してもまっすぐに立ち、スムーズに取り出せるという機能が秀逸。さらに側面がマグネットでクリップなどをくっつけられたり、横に置いても縦にしても使えたり、立てて使う場合に表裏どちらからも使えたりなど、機能が盛りだくさん。それをシンプルなルックスにまとめているので、デスクの上でフル活用できそうだ。
ノート関連では、デザインフィルの「日記 10年連用 扉 紺」が良い出来。とにかく製本が丁寧で美しい。「これなら10年使い続けられる」と思わせる見事な装丁なのだ。この手の連用日記は耐久性が重要。使っていくうちに味が出そうな表紙の素材も含め、「長く使う」ことを深く考えて作られた製品だと思う。
ノートはもう一つ、文具王・高畑正幸氏のアイデアで作られた、検索するためのノート「アクセスノートブック」にも注目したい。全てのページにページ数が印刷されており、書いたり貼り付けたりした情報を目次ページで管理できるもの。さらに、素早く目的のページが開けるように、ページがめくりやすいように作られている。A4用紙を半分に折って挟んでも紙の端が飛び出さないように、A5サイズよりひと回り大きい判型になっているのもポイントだ。
また、サンスター文具の「ピリット」も面白い。「?」と書かれた付せんがあり、これを疑問点のあるページなどに貼り付けておく。その疑問が解決したときにミシン目に沿って付せんの上部を切り離すと、「!」の付せんになるという仕掛けだ。そのほかにも、「LOOK」が「OK」になるタイプ、困った顔がハッとした顔になるタイプがある。同社主催「文房具アイディアコンテスト」の入賞作を製品化したものだという。
文房具の最後は、ニッケン刃物の「ホビーメイト ビーク」。ひもや段ボールなどがとても切りやすいハサミだが、その秘密は鳥のくちばしのようにカーブした刃にある。このカーブによって、意識しないで“引いて切る”動作が可能になるという。刃元にはセレーション加工が施され、挟んだものをしっかりホールドできる。細かいものを切るというより、切りにくいものが切りやすいハサミだ。