これまで掲載した3本の記事では、ニコン「Df」と純正ニッコールレンズでの撮影を楽しんできた。なかでも“ナノクリ大三元F2.8ズーム”は切れ味抜群で、写りはとても素晴らしかった。デザインやサイズ的に、Dfには単焦点レンズがよく似合うが、これらの大型高性能ズームも意外なほどフィットし、撮影時のホールド感もなかなかよかったのが印象的だ。

 さて、純正以外のレンズの写りはどうであろうか? 今回は、私が愛用しているシグマのFマウント用レンズ7本を試してみた。シグマといえば、少し前にレンズラインアップを一新し、「コンテンポラリー」「アート」「スポーツ」の3プロダクト・ラインに製品を集約したことで知られている。その「アート」ラインに属する「35mm F1.4 DG HSM」は抜群の描写力で、純正レンズを上回る性能とデザインと価格競争力で話題になった。

 そして、今月ラスベガスで開催された「CES/PMA 2014」では、それを凌駕する性能を持つとする「50mm F1.4 DG HSM」を発表したので楽しみだ(発売は春ごろになる予定だが、早くこちらも試しみたいものだ)。なお、今回試した7本のうち、新しいプロダクト・ラインのレンズは35mm F1.4 DG HSMのみで、あとは既存の製品である。

シグマがCES/PMA 2014で発表した「50mm F1.4 DG HSM」。「アート」ラインに属する高性能モデルで、発売時期や価格は正式には未定となっている
[画像のクリックで拡大表示]

 なお、ニコンDfでシグマ製レンズを使用するには、レンズのファームウエアが更新されている必要がある。現在、店頭で販売されている製品は「マウント判別シール」が箱に貼付されているので、購入の際には確認してほしい。また、すでにレンズを持っている場合は、メーカーに送ってアップデートしてもらうことが可能だ。私も数本やってもらったのだが、着払いかつ無償でアップデートしてくれるので、既存ユーザーも安心して使い続けられるのがうれしい。シグマのこのサポート体制はとても素晴らしいと思う。詳しくは「ニコン「Df」の対応についてのご案内」を参照してほしい。

12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM

広角ズームレンズ「12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」。実勢価格は7万円前後
[画像のクリックで拡大表示]

 純正レンズではなく、レンズメーカーの交換レンズを選ぶ理由としては、「描写」「純正レンズにない焦点距離」「価格」が大きな動機になる。その点において、このレンズはフルサイズ対応で12mmからのスタートという純正レンズを上回る超広角なので、選ばれる理由が大いに存在する。前玉が大きく焦点距離の割にスリムな鏡筒は、Dfへの装着時にも違和感が少ない。純正レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED」よりも2mmワイドなわけだが、このレンジでの2mmはデカい。画作りにおいて、かなりの差が生まれるはずだ。穏やかな収差とスリムな形状、そしてこの画角は、建築や風景撮影に大きな威力を発揮するに違いない。

新宿の建築物をあおって撮影。濁りのない澄んだ描写とシャープなエッジの写りだ(12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM使用、ISO100、1/125秒、F8.0)
[画像のクリックで拡大表示]
わずかに積雪した草原から、夕陽と富士山をシューティング。豊かな階調と色合いがいい(12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM使用、ISO100、1/125秒、F8.0)
[画像のクリックで拡大表示]