「ソーラーカー」という言葉を耳にしたことがある人は多いだろう。車体表面の太陽電池によって発電し、その電力でモーターを駆動して走るクルマのことだ。

 究極のエコカーとしてかなり昔から世界中で研究・開発が進められているソーラーカーだが、正直なところ実用的なクルマが市販された例はほとんどない。とはいえ、技術は確実に進歩しており、その進歩を競い合うのが世界の各地で行われているソーラーカーレースである。

 代表的なソーラーカーレースのひとつが、オーストラリアで開催される「ワールド・ソーラー・チャレンジ」だ。1987年に初開催されたこのレースは、サーキットではなく、市街地や砂漠地帯の一般道・高速道路が舞台。大陸の北端にあるダーウィンから南端のアデレードまで、約3000kmを太陽光発電だけで走破するものだ。

 当初はゼネラルモーターズや本田技研工業といった自動車メーカーのワークスチームが上位を占めていたが、2000年代に入ったあたりからメーカー直系チームが参戦を控えたことで、それ以降は大学の工科系チームが上位を独占している。

 そんなレースで2009年、2011年に優勝し2連覇を遂げた(レースは隔年開催)のが、東海大学ソーラーカーチームである。そして迎えた2013年の第12回大会、3連覇を目指す東海大チームのチャレンジを、テレビ朝日がドキュメンタリー番組「パナソニックスペシャル 挑戦! オーストラリア縦断3000キロ 世界最高峰ソーラーカーレース 完全密着ドキュメント」(カコミ参照)として放映する。レポーターとして俳優・吉沢悠氏が東海大チームに密着した。

 番組は1月19日の14時から全国ネットで放映されるが、それに先立ち、準備段階から長期にわたってチームに密着取材を重ねた吉沢氏と、チームを率いる木村英樹教授に、当時のことを振り返りつつ、吉沢氏がオーストラリアでの取材時には聞けなかったことを中心に対談していただいた。レースを終えてリラックスした今だからこそ聞ける“オフライントーク”を楽しんでほしい。

木村英樹氏(左)
博士(工学)。1964年生まれ。東海大学工学部電気電子工学科教授、東海大学チャレンジセンター次長。主な研究テーマは、高性能ソーラーカーの開発。ワールド・ソーラー・チャレンジには、今年で6回目の参加。「ソーラーカーで未来を走る」(くもん出版)、「太陽エネルギーがわかる本」(オーム社)など著作も多数
吉沢悠氏(右)
俳優。1978年生まれ。J-WAVE『GIFT FOR HEART』ではナビゲーターを務め、ドコモラジオCM『スマートフォン家族再生計画』に出演中。今後は朗読劇『アヒルと鴨のコインロッカー』(1月25日)、舞台『きりきり舞い』(明治座;4月6日~26日)に出演する。『きりきり舞い』は「東海道中膝栗毛」の作者・十返舎一九の娘・舞の視点で描かれる人情喜劇で、謎の浪人・今井尚武役で登場する
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東海大学のソーラーカー「Tokai Challenger」
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テレビ朝日開局55周年記念「パナソニックスペシャル 挑戦! オーストラリア縦断3000キロ 世界最高峰ソーラーカーレース 完全密着ドキュメント」

1月19日(日)、午後2時からテレビ朝日系で放送
ホームページ:http://www.tv-asahi.co.jp/solarcar/
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木村教授からのコメント


 いま石油は、工場やクルマなどでどんどん使われていて、あと数十年で無くなってしまうかもしれません。さらに、この石油を燃やすと二酸化炭素が発生し、 地球温暖化を引き起こすと言われています。太陽電池は、太陽の光が当たると電気を作りだすことができます。太陽の光からエネルギーを生み出すので二酸化炭素を出しません。この太陽電池を屋根に載せて走る電気自動車がソーラーカーなのです。

 私たちは、国際ソーラーカーレースに出場するために世界一速いソーラーカーを作りたいと思いました。世界一速いソーラーカーを開発するためには、いろいろな会社が持つ最新の技術を集めなくてはなりません。さらに、1つのクルマに仕上げるのには、学生たちが力を合わせることが大切です。

 オーストラリア大陸で行われたソーラーカーレースでの私たちのチャレンジをご覧ください。特に子どもたちに見てもらえたらうれしいですね。
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