前回掲載した「本誌執筆陣が試用して決定! 2013年ベストデジカメ【前編】」に続き、各社のデジタルカメラの新製品を試用する機会の多いカメラマンや編集者に、2013年でもっとも高い評価を与えたデジタルカメラ3台を厳選してもらった。今回は、鹿野貴司カメラマンと編集部・磯の2名のベストチョイスを紹介しよう。

【鹿野カメラマン:第1位】ソニー「Cyber-shot DSC-RX1R」

 2013年は5年ぶりか6年ぶりか、とにかく久しぶりにカメラを1台も買わなかった年だった(この原稿を書いている時点では、まだ数日残っているので断言はできないが……)。欲しいカメラはいろいろあったのだが、迷っているうちに今年が終わりそうだというのが実情だ。

 その中で今もっとも欲しいのが、ソニーの「Cyber-shot DSC-RX1R」。仕事で何度かお借りしているのだが、使うたびに欲しい度がアップしてしまう困ったカメラだ。実をいえばDSC-RX1でもいいのだが、ほぼ同じ金額を払うならば、ローパスレスで解像感の高いこちらを選ぶかなという感じ。モアレも1度だけ出現したことがあるが、そういうものは出ちゃったら出たで、まあしょうがないかというのが僕のスタンスだ。

ソニーの「Cyber-shot DSC-RX1R」。実勢価格は23万円前後
[画像のクリックで拡大表示]

 RX1Rの魅力は、なんといってもカミソリのようなキレ味。普段、仕事ではフルサイズの一眼レフを使っているが、どんなにいいレンズを装着しても、キレ味はRX1Rの比ではない。ローパスレスの恩恵はもちろんだが、レンズ固定式ゆえの設計の自由度や精度の高さも効いているのだろう。35mmというオールラウンドに使える焦点距離も僕の好み。これ一台を持って旅に出たくなる。

 また、画質うんぬんを抜きにしても、コンパクトだが重量感のあるボディーは、使っていて気持ちがいい。惜しいのは「RX1」「RX1R」というロゴで、もうちょっとかっこいいフォントはなかったの?というかロゴいらなくね?という気がする。このあたりの垢抜けなさはNEXシリーズから進歩が見られないのだが、ぜひ、ン年後に登場する(かもしれない)RX2に期待しよう。

 ソニーといえば「α7」「α7R」も気になるが、実はまだ使ったことがない。それに、同機対応のFEレンズも全然そろっていないし、Mマウントレンズやオールドレンズの類も一切持っていないので、僕は今のところ興味薄。このままレンズが増えなければ物欲という煩悩が大きくならずに済むのだが、ソニー的にはそうもいかないわけで、個人的にはα7/7Rがもっと売れてRX1/RX1Rが相対的に安くなってくれねえかな……なんてややこしいことを考えている。

描写力を試してみようと撮影した1枚。このキレ味と立体感は、センサーとレンズが一体だからこそ実現できたと思う(ISO100、1/80秒、F5.6)
[画像のクリックで拡大表示]