オリンパスイメージング

OM-D E-M1

発売日:2013年10月19日

実勢価格:21万9800円
(12-40mm F2.8 レンズキット)

 オリンパスイメージングが2013年10月に発売したマイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼「OM-D E-M1」が予想を超えるヒットを記録している。12-40mmの新しいズームレンズが付属する「12-40mm F2.8 レンズキット」は、実勢価格が22万円前後とミラーレス一眼としてはかなり高価ながら、発売前から予約が殺到して長らく品薄状態が続いていた。最近になって、カメラ量販店でもようやく予約なしで買えるようになったほどだ。

 ズームレンズ付きで5万~6万円前後で購入できるミラーレス一眼の売れ筋モデルと比べると、E-M1は圧倒的に高価だ。しかし、実際にさまざまなシーンで使ってみると、20万円を超える価格に納得できる実力を持っていると感じた。

操作性を改善しつつ、電子ビューファインダーや液晶モニターの性能を向上

 E-M1は、2012年3月登場の「OM-D E-M5」の上位モデル。E-M5と同様に、フィルム一眼レフのOMシリーズをモチーフにした基本デザインを継承しており、見た目の変化は最小限に抑えられている。だが、実際に触ってみると、さまざまな改良が施されていると実感できた。

 その1つが操作性だ。E-M5は、小型ボディーに可動式の背面モニターや電子ビューファインダーなどの装備を詰め込んだこともあり、操作ボタンが全体に小さめなうえ、頻繁に利用する再生ボタンの位置や形状もベストとはいえなかった。ボタン類に防水処理を施したことで、押した際の感触もいまひとつだった。

「OM-D E-M1」は、2012年発売の「OM-D E-M5」で好評のスタイルを継承しながら、グリップの大型化や操作性の改善などを図った。E-M5と比べてボディーは若干大きくなっている
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背面の電子ビューファインダーは236万ドットの高精細タイプを採用。操作ボタン類の配置や数は、E-M5ユーザーの意見を基にかなり手が加えられた。PEN E-P5で初搭載した「2×2ダイヤルコントロール」も採用している
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 E-M1は、E-M5と比べてボディーがひと回り大きくなったこともあるが、操作ボタン類の配置や形状を大きく改善し、圧倒的に使いやすくなった。前後ダイヤルの機能をレバー1つで切り替えられる「2×2ダイヤルコントロール」をPEN E-P5に続いて採用し、さまざまな設定を変えての撮影がやりやすくなったのもうれしい。何より、グリップが大きく盛り上がったことで、ホールド性が圧倒的に高まったのが注目できる。ボタンやダイヤルは割り当てる機能をカスタマイズでき、ユーザーの好みに合わせられる。カスタマイズできる項目があまりに多すぎて、設定に悩むほどだ。

シャッターボタンを大きく出っ張ったグリップの先端に設け、操作性を高めた。電源スイッチは、ドライブモードやAFモード切り替えなどのボタンが新設された左肩に移動した
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 細かい部分では、背面のモニターがオーソドックスな液晶パネルに変わったことが評価できる。E-M5は有機ELパネルを採用しており、見る角度によって色合いがやや変化することがあった。だが、E-M1の液晶パネルは精細なうえ発色もニュートラルで、視野角も広く不満なく使えた。

 電子ビューファインダーの見やすさが向上した点も挙げられる。ドット数がE-M5の144万ドットから236万ドットに高まっただけでなく、像もより大きく見やすくなった。ファインダーは、デジタル一眼レフの高性能モデルと比べてもそん色のない仕上がりといえ、デジタル一眼レフからの乗り換えを検討している人も満足できるだろう。標準装備されているファインダー接眼部のアイカップが大きくなり、しかも外れにくくなった点を評価したい。E-M5は大きさが足りないうえに取れやすいという欠点があり、悲しい気持ちになることがあった。

きれいな花を撮影。花に付着している花粉のみならず、ホコリまでも精細に写し取った点に驚かされた(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO使用、ISO200、1/125秒、F4.0、-0.3補正)
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低価格ながら描写性能の高さで定評のある45mm/F1.8を装着して撮影。子どものまつげや産毛もリアルに描いており、改めてレンズとボディーの描写性能の高さを感じた(M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8使用、ISO200、1/500秒、F2.8、-0.7補正)
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外光が差し込む動物園の水槽をバックに撮影。完全な逆光状態だが、水槽の岩の様子をリアルに描きながら、人物がつぶれることなく写し取れた(M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO使用、ISO200、1/100秒、F3.2)
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