米国では“FOMO”が深刻な問題に

 SNS先進国である米国のメディアでは最近、“FOMO(フォーモー)”という耳慣れない言葉が頻繁に登場するようになった。FOMOとは、fear of missing outの頭文字を繋いだ略語で、「見逃してしまうことへの恐れ」、または「取り残されるかもしれないということへの恐れ」を意味する。メディアで、FOMO addiction(依存)と表現されることもある。

 米国ではすでにSNS依存症の正体を、人々のこうした「機会損失に対する不安心理」に絞り込んでいるということなのだろう。

 「自分が知らない間に、仲間が集まって楽しい飲み会が開催されているかもしれない」、「私だけが重大なニュースを見逃してしまうかもしれない」、「みんなは幸せなのに不幸なのは私だけ?」といった不安に駆り立てられて、常にスマホでSNSをチェックしていたら、それは「FOMO依存症」に陥る一つの兆候かもしれない。

 デート中にもかかわらず、彼女や彼氏との会話はうわの空で、スマホに流れてくるタイムラインばかりを見つめ、リアルな人間関係にヒビが入るようであれば事態は深刻だ。FOMO依存症がエスカレートすると、睡眠不足やストレスから健康を害し、とくに酷い場合は、うつ病に至るケースもあるという。

 人物検索サービスを得意とするMylife.comが、今年7月に公表した「ソーシャルメディアにおけるユーザー行動調査」によると、米国のSNSユーザーのうち56%がタイムラインに流れるニュースや近況を見逃すことへの恐れ、つまりFOMOを実感しているという。

米国SNSユーザーのうち56%が「見逃すことへの恐れ=FOMO」を経験

 ところで、この調査によると、冒頭で紹介した「起床したらすぐにSNSをチェックする」人は、調査対象になったユーザーの27%にも上るそうだ。