この記事は「日経トレンディ2013年6月号(5月2日発売)」から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 家電量販店の1階、一番目立つ場所が“定位置”となって久しいスマホ。その横で日に日に売り場面積を拡大しているのがヘッドホンとイヤホンだ。特に、市場全体の5割程度を占めるイヤホン(耳に入れて使う「インイヤー」タイプ)の伸びが急激で、米国メーカーを中心に新規参入も相次いでいる。

 市場が拡大、メーカーも増え選択肢が充実
 最も身近な音楽再生機器でもあるスマホの普及で、ヘッドホン・イヤホンの市場が急拡大。数年前まで年間1500万本程度だった国内市場は、すでに2000万本近い規模にまで成長している。特に「実勢価格1万円前後の商品の人気が急上昇している」(メーカー関係者)といい、海外メーカーの新規参入も相次いでいる。
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 人気の中心はiPhone用のイヤホン。「Made for iPod/iPhone/iPad」のマークが付いた商品がそれで、1万円台など「高めの製品でも反響が大きい」(メーカー関係者)。iPodを使っていたユーザーがiPhoneに移行している影響もあり、「iPhoneユーザーは音質に対する意識が高い印象がある」(同)という。

 「Made for iPod/iPhone/iPad」マークを付けて売れるのは、アップルの許諾を得た製品のみ。許諾にはアップル指定のマイクとリモコン機能が必要になる。ただ、実は違いはこれだけで、各社は通常の製品にリモコンを付け、型番を変えて売っているにすぎない。iPhone用のほうが価格は高い場合が多いので、リモコンなどが不要なら通常版を選ぶべきだ。「スマホ用」「アンドロイド用」をうたうイヤホンにも同じことがいえる。

 【選び方1】 「iPhone用」「スマホ用」に注意
 「iPhone用」「スマホ(アンドロイド)用」をうたうイヤホンは、ケーブルの途中にマイクと簡易リモコンを備える以外、通常のイヤホンと同じ。価格が高めなので、リモコン不要なら同じシリーズの通常モデルを選ぶ。
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 【選び方2】 スペックはあくまで参考程度
 価格差の根拠として店頭に掲示されているスペックは、どれも参考程度にしかならないもの。例えば、再生可能な音の幅を示す「周波数帯域」の上限値は、人間の聞き取れる範囲を超えていることが多い。
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