「駆け込み」の後には「反動」が来る

 まず認識しておきたいのは、「どうせ買うなら消費税率が上がる前が得」と考えるのは早計ということだ。最終的な支払額は増税以外の要因によっても変わってくるため、「増税後に購入したほうが安上がりだった」ということも十分起こり得る。

 支払額の増減に関わる要因として第一に挙げられるのが、「駆け込み」に伴う需要の変化だ。一般に、需要が増えて「売り手市場」になれば価格には上昇圧力が働く。逆に需要が落ち込んで「買い手市場」となれば、価格は下がりやすくなる。

 実際、消費税が3%から5%へと2ポイント引き上げられた97年には、増税前に「駆け込み需要」が発生した。特に自動車、家電製品などの耐久財や住宅ではその傾向が顕著で、そのぶん、増税後の反動による需要減も大きかった(下のグラフ参照)。

 不動産関連の業界団体である不動産協会は、「アジア通貨危機などの経済情勢の影響も考えられるので、落ち込みの要因がすべて増税によるものとはいえないが、駆け込み需要とその反動はあった」と当時の状況を分析する。

 今度の消費税増税時にも駆け込み需要が発生し、その後は反動によって価格下落の圧力がかかる可能性がある。

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