この記事は「日経トレンディ2012年12月号(11月2日発売)」から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 ここ数年、出荷台数が対前年比110%前後で推移しているICレコーダー。会議の議事録作りや商談、インタビューなどはもちろん、習い事や講義の録音、そして交渉時の証拠の記録など、ニーズは広がっている。このICレコーダー市場での「2強」が、それぞれ40%前後のシェアを有するソニーとオリンパスイメージングだ。今回は、最も売れ筋で一般的な1万円強の価格帯に属するソニー「ICD-UX534F」(10月発売)と、オリンパス「Voice-Trek V-803」(5月発売)を比較する。

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 本体はソニーが僅かに小さいものの、ほぼ同等で持ちやすい。主なボタンの配置や、本体先端に内蔵したマイクの向きがV字方向なのも共通だ。スペックを見ると、異なるのは録音データの形式。どちらも一般的なMP3形式と非圧縮のリニアPCM形式に対応するが、オリンパスはWMA形式が標準となっている。その理由は「MP3形式と比べて、長時間録音のために圧縮率を上げると明らかにWMAのほうが音がいい」(オリンパスイメージング)からだという。ただ、実際に録音して聞いてみると、実感できるほどの大きな差は感じなかった。

【外観・スペック】 サイズや基本仕様は2モデルともほぼ同等
 サイズは僅かにオリンパスが大きいものの、ほぼ同水準。液晶画面のサイズや表示される情報量、ボタン配置にも大きな違いはなく、どちらもリニアPCMによる高音質録音をサポートする。ともに高音質なヘッドホンが付属。ソニーは「単体販売で3000円程度の製品(MDR-EX300SL)と同等」(ソニー)という。
  ICD-UX534F(ソニー) V-803(オリンパス)
内蔵メモリー 8GB 8GB
microSDカード 2G~32GB 2G~32GB
録音形式 リニアPCM:44.1kHz/16bit
MP3:8k~192kbps
リニアPCM:44.1kHz/16bit
MP3:128k~256kbps
WMA:8k~128kbps
再生形式 リニアPCM、MP3、WMA、AAC リニアPCM、WMA、MP3
ラジオ FM 76.0M~90.0MHz FM 76.0M~90.0MHz
スピーカー出力 直径20mm 実用最大90mW 直径18mm 実用最大150mW
サイズ(幅×高さ×奥行き) 約36.6×102×13.9mm 約40×100.2×14.8mm
重量 約58g(電池含む) 約57g(電池含む)
録音・再生ボタン、十字キーの配置は共通。メニューボタンの位置が異なる他、オリンパスは電源スイッチ以外はすべて正面に配置。ソニーはリピートや音量、消去ボタンを側面に用意する
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2機種とも高音質のカナル型イヤホンを同梱。ソニーはオーディオコードも付属し、外部装置からのダイレクト録音に対応する
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